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北海道 北海道

平成17年第2回定例会−06月22日-06号




平成17年第2回定例会

平成
 第2回北海道議会定例会会議録
17年                   第6号
─────────────────────────────────
平成17年6月22日(水曜日)
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 議事日程 第6号
  6月22日午前10時開議
日程第1、議案第1号ないし第49号及び報告第1号
     (質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1
 1.予算特別委員会の設置
 1.議案の予算特別委員会付託
 1.予算特別委員の選任
 1.議案の道州制問題等調査特別委員会付託
 1.議案の常任委員会付託
 1.休会の決定
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 出席議員(106人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  伊達忠應君
        16番  棚田繁雄君
        17番  千葉英守君
        18番  中司哲雄君
        19番  中村裕之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  田村龍治君
        24番  福原賢孝君
        25番  保村啓二君
        26番  角谷隆司君
        27番  金岩武吉君
        28番  横山信一君
        29番  真下紀子君
        31番  花岡ユリ子君
        32番  稲津 久君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        44番  米田忠彦君
        45番  岩本剛人君
        47番  遠藤 連君
        48番  大谷 亨君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        55番  工藤敏郎君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        61番  丸岩公充君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        79番  大橋 晃君
        80番  佐藤英道君
        81番  三津丈夫君
        82番  伊藤政信君
        83番  高橋由紀雄君
        84番  段坂繁美君
        85番  平出陽子君
        86番  井野 厚君
        87番  鰹谷 忠君
        88番  佐々木隆博君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        92番  石井孝一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        95番  加藤唯勝君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        99番  高橋定敏君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        103番  野呂善市君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(2人)
        46番  蝦名大也君
        78番  日高令子君
 欠員(2人)
        30番
        33番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   出納長       河村耕作君
   公営企業管理者   梶本孝博君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   企業局長      中島 昇君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      荒井仁志君
   秘書課長      窪田 毅君
─────────────────────────────────
   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
─────────────────────────────────
   選挙管理委員会   河合裕秋君
   事務局長
─────────────────────────────────
   人事委員会委員長  泉川睦雄君
   人事委員会     真鍋俊彦君
   事務局長
─────────────────────────────────
   公安委員会委員長  矢吹徹雄君
   警察本部長     芦刈勝治君
   総務部長      永井達也君
   警務部長      島根 悟君
   兼札幌市警察部長
   総務部参事官    田片 薫君
   兼総務課長
─────────────────────────────────
   労働委員会     横山健彦君
   事務局長
─────────────────────────────────
   代表監査委員    徳永光孝君
   監査委員事務局長  佐藤俊夫君
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   収用委員会     江端 透君
   事務局長
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   議事課主幹     池野淳司君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
─────────────────────────────────
  午前10時2分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.本日の会議録署名議員は、
                       中村裕之議員
                       藤沢澄雄議員
                       小谷毎彦議員
 であります。
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△1.日程第1、議案第1号ないし第49号及び報告第1号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第49号及び報告第1号を議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
 佐々木恵美子君。
◆(65番佐々木恵美子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)おはようございます。
 それでは、きょうの一般質問を始めさせていただきます。(発言する者あり)
 通告してございます2点につきまして御質問させていただきたいと思います。
 まず初めに、農業における産業としての体制整備という観点で質問させていただきます。
 本道の経済、雇用をめぐる情勢が依然として厳しい状況にある中で、公共事業の依存度が高い北海道におきましては、公共事業の縮減による建設業等への影響が特に懸念されることから、道では、これまで、建設業の体質強化対策とともに、新分野への進出に対する支援など、ソフトランディング対策を実施してきております。
 また、この3月には北海道雇用創出基本条例を制定し、道民一人一人が意欲や挑戦する気概を持って産業の活性化と雇用の創出に取り組む方向性が示されたところであります。
 一方、本道の農業は、広大な農地や恵まれた自然条件を生かし、我が国食料の安定供給に大きく貢献しているほか、その関連産業や建設業などとともに地域の基幹産業として重要な役割を果たしてきており、農業のグローバル化の進展や担い手の減少、高齢化の進行などの課題に対応して、今後とも多様で体質の強い経営を育成しながら、本道経済の牽引役として持続的に発展していくことが求められております。
 そこで、建設業等のソフトランディング対策と、その重要な受け皿と考えられる農業の対応について、以下伺ってまいります。
 まず、建設業等のソフトランディング対策の考え方と取り組み状況についてでありますが、国や地方における行財政改革が推進される中で、政策手段についても、公共事業から非公共事業へのシフトが図られてきており、今後さらに公共投資の縮減等が進められていくものと考えられます。
 こうした動きに伴う建設業や雇用への影響を最小限にとどめるため、建設業の新分野への進出や多角化などを促進するソフトランディング対策については、今後ますますその重要性が高まっていくものと考えられます。
 道におきましては、平成14年度以降、建設業等のソフトランディング対策を本格的に実施し、毎年度、道政の重点施策としてその推進を図ってきていると承知しておりますが、まず、この対策の考え方と取り組みの状況についてお伺いをいたします。
 次に、新分野等における雇用環境の整備ということですが、建設業等のソフトランディング対策は建設業に従事する労働者の生活を守ることでもあり、それが実現されなければ対策の効果が上がっているとは言えないものと考えます。
 建設業等が進出した新分野において労働者が安心して就労できる雇用環境を整備していくことが極めて重要でありまして、ソフトランディング対策として、こうした施策をしっかりと位置づけ、積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 建設業等のソフトランディングの受け皿は多様でありますが、中でも、地域の基幹産業であり、担い手の減少などが顕著となっている農業がその重要な分野の一つであると考えます。
 近年、農業におきましては、農業生産にとどまらず、女性が中心となって、みずから生産した農産物の加工を初め、インターネットや直売所による販売、農家民宿などに取り組む事例や、経営の規模拡大を図りながらITを活用した経営管理を実践する事例などが道内各地で見られており、こうした経営の多角化、複合化や大規模化といった新たな展開を視野に入れた法人経営など、企業的な感覚を備えた農業経営が多く生まれてきております。
 将来に向けて本道農業が産業として自立していくためには、こうした動きも踏まえ、従来の家族経営に加え、建設業から参入する法人など、雇用労働も有効に活用した企業的な経営を積極的に育成していく必要があると考えます。
 道は今後の農業経営のあり方についてどのようにお考えか、見解を伺います。
 次に、コントラクター事業参入等の課題と対応について御質問いたします。
 将来の地域農業を展望し、農地や人材、機械などの資本を有効に活用していくためには、個々の農業経営の育成はもとより、それを支える地域としての支援システムの整備が大切であります。
 特に、労働力不足への対応や経営の規模拡大、新たな部門の導入などを円滑に進める上で、農作業の一部を請け負うコントラクターを育成していくことが極めて重要であり、農家子弟や農作業の経験者なども多く就業する建設業の多角化部門としても有望であると考えます。
 建設業等がコントラクター事業に参入し、運営をしていく場合の課題と、道の今後の対応についてお伺いいたします。
 離農が進行し、農家人口の減少がますます深刻化する中で、新たな時代に対応したゆとりと魅力のある持続的な農業経営を育成していくためには、経営者が農業を一つの産業としてとらえ、チャレンジする企業者意識を醸成するとともに、労働者が意欲を持って農作業に従事できる福利厚生面も含めた雇用環境の整備が重要であります。そのことが建設業等のソフトランディング対策の実効を高めることにもつながるものと考えますが、道はこれらについて今後どのように取り組んでいくのか、見解をお尋ねいたします。
 次に、農業における退職金制度の充実についてお尋ねをいたします。
 農業者の将来の生活の安定を確保し、安心して農作業に取り組める環境づくりを進めていくことは、産業としての基盤を確立していくことであり、とりわけ退職金制度が重要であると考えます。
 しかしながら、農業におきましては、特に労働に季節性があること、また、農業経営は家族労働力を中心としていることなどから、現状におきましては、雇用労働者への退職金制度の活用は十分でないものと考えられます。
 将来に向けて、農業をゆとりと夢の持てる魅力ある産業として確立し、建設業等からの参入法人など、雇用労働も生かした多様で企業的な農業経営を育成していくことが今後さらに期待される中、道として農業分野における労働者の退職金制度の活用や充実に向けた取り組みを進めていくべきであると考えますが、道の認識と対応についてお伺いをいたします。
 次に、消費者被害防止対策についてお尋ねをいたします。
 知事は、ことしの2月に道民に対しまして、「今、北海道の危機です。」と題するメッセージを発表されました。民間企業であれば倒産とも言える赤字再建団体への転落を回避するためのメッセージであります。
 この中で知事は、昨年の8月に道財政立て直しプランを策定し、1700億円の歳出削減や歳入確保に取り組んでいることや、組織の見直しなど思い切った人件費の削減や関与団体の見直しを初めとした行政のスリム化に取り組む決意を述べられております。
 また、この道財政立て直しプランでは、業務の抜本的改革を進めるとともに、道民サービスの向上に努めていかなければならないことや、道政の主役は、納税者であり生活者である道民であることを再認識し、改革に取り組んでいくことを職員に訴えられております。
 この未曾有の危機を脱するため、徹底した改革を断行しなければならないことは言うまでもなく、私も異を唱えるものではありません。
 消費生活行政に目を転じますと、国におきましては、昭和43年に議員立法により制定され、消費者政策の基本的な枠組みとして機能してきた消費者保護基本法を、現代の経済社会にふさわしいものとなるよう抜本的な見直しがなされ、昨年6月に、名称も消費者基本法に全面改正されたところであります。
 一方、道におきましては、平成15年3月に消費生活相談体制整備推進計画を策定し、体制の整備を進めてきたところでありますが、この改正された消費者基本法の中に苦情処理及び紛争解決の促進に関する都道府県の役割が明記され、その19条には、地方公共団体は苦情の処理のあっせん等に努めなければならないとされ、さらに、この場合における都道府県の役割として、主として高度の専門性または広域の見地への配慮を必要とする苦情の処理のあっせん等を行うものとされました。
 そこで、これらのことを踏まえて、道ではことしの1月、北海道消費生活審議会に対し北海道における消費生活相談処理のあり方について諮問し、これまで精力的な審議が進められてきていると聞いております。
 そこで、これまでの審議状況と今後のスケジュールについてお伺いしたいと思います。
 次に、消費者被害を防止するためのネットワークづくりについてですが、道立消費生活センターにおける平成16年度の相談件数は2万2434件となっており、前年度に比べますと41%の増加となっています。平成15年度が34%の増加でしたから、この2年間で何と88%も増加していることになります。
 このうち、道立消費生活センター相談部では不当請求に関する相談が平成16年度は全体の約57%を占めており、消費者からは、道立消費生活センターの電話がつながらないという苦情も寄せられていると聞いております。
 この不当請求を含む、いわゆる振り込め詐欺につきましては、道警におきましても積極的に対策を講じており、地域連携におきましても、道警の対応が非常に有効であるものと思いますし、先日も札幌市内の暴力団関係者20人を逮捕したところであり、大きな成果を上げているところであります。
 このような不当請求や、最近、埼玉県内で起きたリフォーム業者による認知症の老姉妹に対する5000万円にも及ぶ不当な契約事件などに見られるように、以前にはなかったような悪質で被害額も多額に及ぶ消費者被害が年々増加をしております。
 私は、地元に帰れば、実際に消費者からの相談を受けております。地元・音更町の平成16年度の相談件数は379件ございました。
 ことし3月の第1回定例会予算特別委員会の中でも私は申し上げましたが、地元の消費者協会では毎年独自に被害額を算出しており、平成16年度は9650万円にも上り、相談を受けたことによる実質救済額は6500万円となっております。
 つまり、消費者被害を未然に防ぐことにより、経済的な被害を最小限に食いとめる効果があるということであり、優良な納税者を減らさないという視点での取り組みが必要と考えます。
 このような経験から、音更町では、消費者協会が中心となって、今月24日に音更町消費者被害防止ネットワークを設立することとなりました。
 消費者被害を防止するには啓蒙と啓発が大切であり、それはイコール消費者運動であります。私は、この消費者運動を盛り上げていくためにも、お年寄りや子供たちを地域社会全体が支えるネットワークづくり、社会教育の観点からのコミュニティーづくりなどが重要なものと考えております。
 知事は、道政執行方針の中で、重点政策として、暮らしと経済の安全、安心の確保を掲げているところですし、道においてもこのような消費者被害防止ネットワークづくりを進めておりますが、このネットワークづくりに対する基本的な考え方と消費者被害防止のための地域における支援体制はどうなっているのかについて知事の見解を伺います。
 次に、パイオネットの設置基準などについてですが、この啓蒙、啓発と並んで大切なのが消費者被害の救済であります。
 不幸にも起きてしまった消費者被害に対しましては、被害の拡大を防ぐ観点からの施策が重要と考えます。
 道におきましては、消費生活相談体制整備推進計画に基づき、市町村に対し相談窓口の設置などについて要請をした結果、200市町村に窓口が設置されたと聞いており、とりあえずは住民に身近なところで相談が受けられる窓口がほぼ設置されたということを、私はまずは評価したいと思います。
 しかし、そうはいっても、役場に消費者相談という看板がかかっただけのことで、その処理内容には差があるのが現実であります。
 この格差を少なくし、570万道民のだれもがそれぞれの身近な市町村に相談をすると、同じ回答が返ってくるような体制をつくり、そして、そこからいろいろな情報が発信される体制づくりが必要と考えますが、そのための有効な手段となっているのが、国民生活センターと道、市町村をコンピューターネットワークで結び、苦情や被害状況を迅速に検索できる消費生活情報ネットワークシステム、いわゆるパイオネットであります。
 全国的なこのネットワークの整備は国の責任において進めるべき事業でありますから、国におきましては、このパイオネットの整備を進めてきたところでありますが、今年度から、三位一体改革の一環として、これまでの設置基準が改悪されたと聞いておりますが、どのような基準になったのか、また、この結果、道内における整備状況において何らかの懸念がないのかについて見解を伺います。
 次に、パイオネットの積極的な導入について伺います。
 国は、本年度から、これまでの相談カードの手書き方式からパソコンによる直接入力方式に移行したと聞いております。
 パソコンから直接入力できるということは、当然、情報の収集・提供の迅速化が図られ、消費者被害の未然防止にも役立つわけですから、さらに一層のパイオネットの積極的な導入・活用が必要と考えますが、見解を伺います。
 次に、消費者被害を拡大させないための対応策についてですが、このような業務の迅速化が図られているとはいっても、道立消費生活センターを初め、全道のセンターでは、相談件数の急増もあって、相談員は毎日の相談処理に忙殺されているのが現状であります。
 消費者からの相談処理結果を今後の被害防止に役立てることが大切であるはずなのに、このような状態では、せっかく救済された事例が役立っていないのではないでしょうか。
 本年3月に十勝の浦幌町で道内78カ所目の消費者協会が設立されました。消費者協会が設立されたことによって、消費者協会などに苦情相談が寄せられるようになってきました。すなわち、潜在的な相談が地域の中にはあるということではないでしょうか。まさに、今まで地域に十分な情報が伝達されていなかったから、ねらわれる、被害に遭う、これはまさにモグラたたきの状況です。
 消費者被害を拡大させないためには救済と防止を連動させた対応策が必要と考えますが、見解を伺います。
 次に、消費生活相談員に対する認識ですが、支庁における各種相談業務についてお伺いいたします。
 支庁における消費生活相談体制は、相談員1名が原則週2日勤務をし、勤務日以外は、転送電話により、勤務をしている他の支庁の相談員が対応する体制となっております。
 一方、道が行っている相談業務には、消費生活相談を初め、道民相談、交通事故相談、家庭相談などがありますが、いずれも縦割りで、それぞれ個々の相談に非常勤職員などの相談員を配置して相談業務に当たっており、各種相談業務を比較してみると、専門性を有するにもかかわらず、道民の財産を守るため、昼食をとる時間も惜しんで相談に当たっている消費生活相談員は、業務内容に照らし合わせてみても、その位置づけは非常に低いものと思われます。
 知事は、平成14年11月までの約2年間、北海道経済産業局長として北海道経済の振興に努力されてきたわけですが、この経産局にも消費者相談室があります。特に、悪質商法を取り締まる特定商取引法の執行に当たっては、消費者相談室とも連携し、強い権限を持って処分などを行っています。
 元経産局長として、消費生活相談員の必要性、重要性は十分御理解されているものと思いますが、消費生活相談員に対する知事の認識について伺います。
 最後に、各種相談業務の見直しについてですが、支庁の各種相談員は、それぞれの必要性のもとに個々に配置されていることは承知しておりますが、地域社会の変化に伴い、消費者問題にも、青少年問題にも、また母子福祉の問題にも、例えば、人権という切り口からの解決が必要な場合があるのではないでしょうか。
 冒頭に触れましたとおり、赤字再建団体転落という危機的状況も踏まえ、各種相談業務の関連性や重複する部分などを再検討し、集約化を図りながら総合的な窓口を設置するなど、限られた財源と人材を生かした住民サイドの視点に立った選択と集中を図るべく見直し・検討を行う時期に来ているものと考えますが、知事の見解を伺います。
 以上、再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)佐々木恵美子議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、農業における産業としての体制整備に関し、まず、建設業等のソフトランディング対策についてでありますが、本道の建設業等は、地域の経済、雇用を支える基幹産業として重要な役割を果たしてきておりますが、公共事業の縮減による影響を緩和するため、平成14年度から、その経営体質の強化や、新分野進出、多角化の推進を柱とするソフトランディング対策の取り組みを進めてきているところであります。
 こうした取り組みを進める中で、新分野進出などを志向する建設業等もふえてきており、道といたしましては、この流れを確実なものとしていくため、本年度、新製品や新サービスの事業化を支援するモデル事業を創設するなど、新分野進出や経営多角化を目指す建設業等を対象とした施策の充実を図ったところであります。
 次に、新分野等における雇用環境についてでありますが、道では、建設業等に従事する従業員の雇用の維持を図ることを基本に、これまでソフトランディング対策を実施してきたところであり、建設業等が進出した新分野においても従業員の雇用環境に配慮することが重要と考えております。
 今後とも、事業主に対して、関係法令の遵守など雇用環境が維持されるよう、関連施策の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 次に、今後の農業経営のあり方についてでありますが、本道農業が魅力ある産業として発展していくためには、効率的で安定的な経営を行う農業者や農業法人の育成はもとより、新規就農や他分野からの参入の促進を図るとともに、農産物の加工・販売といったアグリビジネスへの取り組みなど、経営の複合化や多角化に取り組む企業感覚にすぐれた多様で体質の強い農業経営の育成確保が必要と考えております。
 また、農業経営を支援するコントラクターや酪農ヘルパーなどを積極的に育成し、地域全体としての農業経営のシステムづくりを進めていくことが重要と考えております。
 なお、コントラクター事業の課題などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、消費者被害防止対策に関し、まず、ネットワークづくりについてでありますが、悪質な訪問販売によるトラブルが全国各地で発生するなど、地域社会が抱える課題は一層複雑化しており、このような課題に対処していくためには、議員が御指摘のとおり、地域や学校ぐるみで監視したり声をかけ合うなど、地域社会全体でフォローする仕組みづくりが重要であると考えております。
 このような観点から、道といたしましては、平成15年12月に北海道消費者被害防止ネットワークを設立したところであり、現在、道内各地でも同様の組織が8カ所設立されているところでありますが、今後とも、関係機関と連携を一層密にするとともに、トラブル防止セミナーを各地で開催し、悪質商法や詐欺的な手口から若年者や高齢者を守るための機運を高めるなどして、地域における組織づくりを積極的に支援してまいりたいと考えております。
 次に、消費生活相談員に対する認識についてでありますが、消費生活相談の役割は道民生活にとって極めて重要であり、消費者からの苦情が適切かつ迅速に処理されることが必要と考えております。
 これらの相談業務を担う消費生活相談員には高い専門性と識見が求められており、苦情相談の処理に果たす役割は極めて重要なものと認識をいたしております。
 最後に、各種相談業務の見直しについてでありますが、相談業務を行う非常勤職員は、それぞれの業務に必要な特定の知識、または経験に基づき任用しているところであります。
 これまでも、その必要性や人員等について毎年度見直しを行い、類似業務の整理や必要最小限度の任用に努めてきたところでありますが、今後とも、御指摘の点を踏まえ、限られた財源と人材を生かした効果的な業務運営のあり方について検討してまいりたいと考えております。
 なお、北海道消費生活審議会の審議状況などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)消費者被害防止対策に関連いたしましてお答えいたします。
 最初に、北海道消費生活審議会の審議状況などについてでありますが、消費生活審議会においては、消費生活相談処理のあり方について、本年1月に部会を設置し、今月までに部会を6回開催して審議を進め、道内の消費生活相談の状況に詳しい専門家からの意見聴取や、地域の相談所3カ所での現地調査とヒアリングを行ったところであります。
 今後は、部会として答申案を取りまとめ、その後、審議会において審議を行い、7月には答申していただけるものと考えております。
 次に、パイオネットの設置基準などについてでございますが、これまでは道や市町村の要望に沿って配置されてきたところでありますが、今年度の国の設置基準の改正によりまして、消費生活相談員を配置した相談窓口を週4日以上開設していることや、平成15年度の苦情相談の受け付け件数が450件以上あることとされたところでございます。
 この結果、道内におきましては、11カ所で設置されなくなり、2カ所で新たに設置されたことによりまして、これまでの25カ所から16カ所になったところであります。
 基準を満たさなくなった消費生活センターなどにつきましては、全国の消費生活相談情報を迅速に収集できなくなっていることから、道立消費生活センターのパイオネット端末を積極的に活用し、情報提供を受けることなどによりまして対応しているところでございます。
 次に、パイオネットの導入についてでありますが、このシステムは、苦情相談の処理結果が迅速に収集され、これらの情報を相談窓口における苦情処理などに活用することができる重要なものと認識しております。
 北海道は、府県と比べ広域で過疎地が多いことから、各種情報を迅速に把握し、対処するためにも、道内各地の消費生活センターの機能を十分に発揮させる必要がありますので、国に対し、設置基準の緩和などにつきまして働きかけてまいりたいと考えております。
 最後になりますが、消費者被害の拡大防止対策についてでありますが、消費者被害を未然に防止するためには、道や市町村などの相談窓口が情報を共有し、苦情相談の処理や啓発に生かしていくことが重要なことと考えております。
 道としては、これまでも消費生活センターの情報誌やホームページなどを通じまして相談処理事例を提供してまいりましたが、道内における情報を積極的に収集し、市町村に迅速に提供するなど、消費者被害の防止に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)農業における産業としての体制整備に関し、初めに、コントラクター事業の課題等についてでございますが、建設業等からの参入に当たりましては、採算に見合う事業量の確保やオペレーターの技術習得、さらには機械の導入、更新に多額の資金を要することなど、幾つかの課題があると考えております。
 このため、道といたしましては、今年度創設いたしましたコントラクター活動支援事業により、コントラクターの育成が急がれる稲作地帯を中心に、組織の設立・運営等に必要な情報提供や農業に関する基礎的な知識、技術習得のための研修会を開催することとしているところでございます。
 また、農業生産法人を目指すコントラクターの立ち上げに必要な資金の借り入れに対する利子助成措置を講ずるなど、建設業等からのコントラクター事業への参入を積極的に支援してまいりたいと考えております。
 次に、農業における雇用環境の整備などについてでございますが、農業の国際化が進展している中で、効率的で安定的な農業経営を育成していくためには、農業者の企業者意識の醸成と福利厚生面を含めた雇用環境の整備が今後ますます重要と考えております。
 このため、道といたしましては、これまでも、北海道農業会議などと連携して、農業法人や法人化を目指す農業者などを対象に経営管理能力の向上や雇用環境の整備に関する研修会を開催してきているところでございます。
 今後とも、関係機関・団体と連携しながら、経営における雇用環境の整備などの普及啓発に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、農業における退職金制度についてでございますが、平成12年に北海道農業会議が農業生産法人を対象に実施した調査によりますと、中小企業退職金共済などの退職金制度を活用している法人は約4分の1にとどまっているところでございます。
 今後、農業経営の法人化が進むことが予想される中で、関係機関・団体と連携し、研修会などを通じてその普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 佐々木恵美子君。
◆(65番佐々木恵美子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、再質問と指摘をさせていただきたいと思います。
 まず、消費者被害防止の観点でございますけれども、ただいま知事から、相談業務全体の見直しについて、私が指摘いたしました点を踏まえた上で検討されるとの答弁をいただきましたけれども、知事は、ことしの道政執行方針の中で、地域の総合力、共生力を高めるために、人と人とがともに支え合って生きていく力の向上に向けた取り組みを進めてまいりますということを述べておられました。
 今回、私が質問をしてまいりました消費者被害を防ぐためのネットワークづくりなども、まさに地域住民同士が支え合い、助け合い、そしてそれを行政が支援するという、地域住民と行政の協働によるまちづくりではありませんか。
 消費生活相談のあり方につきましては、7月に審議会から答申が出るということでございますが、消費生活相談に携わっておられる相談員の方々は、地域において消費者運動という──要するに、地域の消費者運動の啓発員なのですよ。まちづくりにもしっかり携わっておられる方々ですから、これらの方々の生の声も十分聞いていただいて、すべての消費者にとって最良の支援となる消費生活相談窓口の充実を図っていただきたいということを指摘して、この点は終わりたいと思います。
 次に、農業における退職金制度の充実という観点で再質問させていただきます。
 ただいまの農業における退職金制度に係る答弁におきまして、北海道農業会議の農業生産法人を対象とした調査結果では約4分の1が退職金制度を活用しているとのことでありましたけれども、農業労働には大きな季節性がありまして、短期労働者が多く就業している状況の中で、雇用労働者向けの中小企業退職金共済制度は基本的には通年雇用を前提とした制度ではありませんか。短期雇用者に対する制度は不十分であるというふうに言わざるを得ません。
 私は、資料をいただきましたけれども、この中に「雇用保険被保険者数(農業・建設業)の推移」というのがございます。
 これを見ましたときに、農業は、平成7年度、10年前ですが、農業従事者、特に一般雇用保険被保険者は5801名でした。それが、10年後の平成16年度には7595名で、1.3倍になっております。さらに、1年未満、要するに、6カ月雇用保険がかかって1年未満の短期雇用保険被保険者は、平成7年度では3441名、現在は3344名で、大体横ばいであります。
 こういうことで、合計をいたしましても、農業の従業者といいますか、就業者は、この10年間で約1697人ふえております。離農がふえているという観点においても、労働者は1697人ふえております。
 それに比較して、建設業は、10年前の平成7年度は一般雇用保険被保険者は13万4471人で、平成16年度は11万819人、これは常用の職員の方です。そして、短期の雇用保険──これは田村議員も質問されておりましたけれども、要するに、6カ月以上1年未満の短期雇用保険被保険者ですが、10年前の14万1148人が9万3443人、約34%減になっております。
 こういう状況を踏まえたときに、中小企業退職金共済制度の中で対応できるのは一般雇用保険の被保険者だけだというふうに言わざるを得ません。
 私は、北海道農業のこれからの進むべき方向を考えましたときに、農産物の生産から加工・流通・販売まで幅広い事業に取り組む経営の多角化などを通じて、農業労働の周年化、通年化を進め、雇用労働者が年間を通じて就労できる条件を整えるとともに、短期労働者についても、意欲、生産性の向上や人材の安定確保、退職後の生活安定などが期待される退職金制度の重要性を踏まえて、安心して農業労働に従事できる雇用環境を整備していくことが何よりも大切ではないかというふうに考えております。
 道では、雇用保険の加入者が、建設業におきましては景気低迷などで減少している中で、農業においては、先ほど言いましたように、一般雇用保険者はこの10年間で約1.3倍、短期でも横ばいの実態にありますが、私は、この数値は今後上昇するものと見込みます。
 したがって、農業を産業として確立していくためには、企業的な農業経営の進展などを踏まえて、今後、増加が予想される短期雇用者にも活用できる退職金制度の整備に向けて国に提案をしていくなど、地域の課題として道としての積極的な取り組みが必要ではないでしょうか。
 本道におきましては、農業は何といっても地域の基幹産業でありまして、その持続的な発展とともに、雇用の場の創出についても引き続き大きな役割が期待されているのではないかと思います。
 農業に係る短期雇用者について道はどのような現状認識を持っていらっしゃるか、それを伺うとともに、こうした短期雇用保険労働者を含めて、意欲を持って農業労働に取り組める退職金制度など雇用環境の確立に向けて──今は全くなされていませんが、その整備の必要性についての道の認識と今後の取り組みについて再度伺いまして、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)佐々木恵美子議員の再質問にお答えをいたします。
 農業における短期雇用などについての御質問でございましたが、季節性の高い雇用や労働が主となる本道農業において短期雇用者は大きな役割を果たしており、その安定的な確保を図るためには、退職金制度を含め、雇用環境の積極的な整備が重要であると考えております。
 このため、今後、農業における雇用環境の整備に向け、関係機関・団体と速やかに協議検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 佐々木恵美子君の質問は終了いたしました。
 鎌田公浩君。
◆(53番鎌田公浩君) (登壇・拍手)(発言する者あり)私は、通告に従いまして、エゾシカの有効活用及び北海道の経済対策について順次質問をしてまいります。
 捕獲したエゾシカを北海道の資源として有効に活用することにより、これまで課題であった捕獲物の出口、いわゆる川下対策を図ることが可能となり、生息数のコントロールを含め、エゾシカの保護管理の推進につながっていくこと、さらには、新たな北海道の産業起こしに結びついていくことについて、昨年の議会で質問をさせていただいたところでありますが、本年2月には、養鹿の先進地でありますニュージーランドの状況を調査し、エゾシカの有効活用を進める上で、衛生管理とか狩猟者教育など多くのことを学んでまいりました。
 道においては、エゾシカの有効活用を平成17年度予算の重点施策として位置づけ、取り組みを開始したと承知しておりますし、また、釧路や根室、日高など、道内各地で民間による産業化への取り組みも見られ、道内のエゾシカ有効活用の芽が着実に育ってきていることを実感しております。
 このような取り組みを促進していくためには、体制の整備や道民の理解が必要であると考えており、有効活用推進のための環境づくりも重要と考えます。
 そこで、各地で取り組まれている有効活用の事例を踏まえて伺ってまいります。
 初めに、道ではエゾシカの有効活用に向けてどのように取り組みを進めているのか、その現況についてお伺いをいたします。
 次に、有効活用を推進していくためには、エゾシカの生息数を把握していく必要があると考えます。
 エゾシカの生息動向については、東部地域では平成5年の生息数をもとにして各種調査などにより推定していると承知をしておりますが、以前より広範囲にわたり生息していることから、西部地域の生息実態についてはどのように把握しているのか、お伺いをいたします。
 次に、安定したエゾシカ肉の供給を図るためには、現場で捕獲する狩猟者の役割が重要になってきます。
 市場に流通させる場合、衛生的な処理はもちろんのこと、捕獲に際しての捕獲物の取り扱いについて共通認識を持つことにより、捕獲者による取り扱いの差をなくすことが重要となり、そのためには、狩猟者への研修などを実施して衛生管理や品質管理を適切に行っていくことが必要であると考えますが、どのように対応していくのか、道の考え方をお伺いいたします。
 私は、エゾシカは北海道の天然資源であり、肉や角や皮など、流通の工夫次第で大きな可能性を秘めていると思います。
 魅力的な資源として流通させるためには、現在の流通状況を把握し、問題点などを整理して具体的に流通手法を検討するとともに、パネルの展示やフォーラムの実施などにより、エゾシカの現状や現在の有効活用の状況について広く道民に情報提供していくことなどの取り組みに努め、本道の新たな産業に結びつけていかなければならないと思いますが、道としてどのように対応するお考えなのか、お伺いをいたします。
 また、私は、エゾシカの有効活用を進める上で、供給から流通まで一貫したシステムを構築する必要があると考えます。
 このシステムを確立するためには地域ごとの取り組みが重要で、さらに、それぞれの地域がさまざまな情報を共有して連携を図っていく必要があります。
 そのためには、本庁で行われている各部の横断的な検討を地域に還元するとともに、支庁の枠を超えて連携を図っていく必要があると考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 次に、北海道の経済対策について質問をしてまいります。
 まず1点目でありますが、御承知のとおり、本道の経済情勢は、全国的に回復基調にある中、バブル崩壊や拓銀破綻の影響を引きずったまま、景気の低迷からなかなか抜け出すことができず、また、全業種に占める建設業の割合が高いという地域特性から、公共事業の縮減が大きな痛手となるなど、依然として厳しいものと私自身考えているところであります。
 そこでまず、本道経済の現状についてどのように認識しているのか、お伺いをいたします。
 次に、道内の金融業界に目を向けてみますと、昨年9月に、北海道銀行と北陸銀行が経営統合し、ほくほくフィナンシャルグループが設立され、札幌北洋ホールディングスと2強時代となりつつあると言われておりますが、道内には、地域に根差した金融機関である信用金庫、信用組合が多数存在しております。
 平成14年以降、金融再生プログラムなど国の金融政策によって道内各金融機関は不良債権の処理も進み、健全性も確保されつつあるものと私自身承知しているところでありますが、現在の道内金融情勢についてどのように認識をしているのか、お伺いいたします。
 3点目は、道の金融対策についてお尋ねをいたします。
 道は、毎年、1400億から1500億円の融資枠を確保し、道内中小企業者の経営の安定や事業の活性化を目的に融資制度を取り扱ってきているほか、融資に当たって、信用力、担保力を補完する信用保証協会に対し財政支援を行い、経営基盤の強化に努めており、結果として、信用保証協会の保証取り扱いは、ここ数年増加傾向にあり、中小企業者への資金供給の円滑化に寄与しているところであります。
 また、本道経済の再建には欠かせない企業再生への取り組みも、再生支援資金の創設や企業再生ファンドへの出資など、種々対策を講じられてきており、企業再生ファンドについては、昨年9月時点で10億円程度の実行があったと聞き及んでおります。
 しかしながら、厳しい本道経済の再建、活性化に向けては、地域経済と雇用の担い手である中小企業者はもちろんのこと、企業活動と接点のある機関・団体など、あらゆる企業体が元気にならなければなかなか難しいものと考えますが、これら企業体が元気に活動するためには、事業活動の資金の円滑な供給が必要不可欠であることは言うまでもないところであります。
 道財政が極めて深刻な事態の中、選択と集中の観点から各種施策・事業を取り進めなければならない状況ではありますが、本道経済の再建、活性化に向け、短期・集中的に金融対策に取り組む必要があると考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、自治体の銀行設立についてであります。
 本年4月1日に東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京が営業を開始いたしました。
 新銀行東京は、既存金融機関の機能の低下により中小企業向け融資が減少していることや、個人金融資産を地域経済に循環させる仕組みを構築し、都民福祉の向上や社会秩序の維持、ひいては地域経済の活性化をねらいとしたものであります。
 行政が銀行業務に参入することの是非はあるものの、中小企業に対する融資業務のほか、交通、流通などの企業と連携したICカード機能など多彩なサービスを提供することにより、都民生活の利便性向上など、経済波及効果は相当なものが見込まれるところであります。
 自治体が新たに銀行をつくることとした場合、さまざまな課題を解決しなければならないと思いますが、道においても検討の余地はあるのではないか、認識をお伺いいたします。
 また、私は、道の財政状況が厳しい中、道有財産を有効に活用すべきと考えます。例えば、道庁別館前駐車場なども活用すべきであります。
 過去に北海道中小企業会館の建設に当たって土地信託を活用したように、民間の資金とノウハウを生かし、財産の売却や利活用により資金を手当てする方法も検討すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 さらには、厳しい財政状況の中で、交付税の確保といった受け身の対応では限界があり、道としても金を生み出す仕組みを考える必要があると考えます。
 このため、私としては、道の財源対策として、民間の経営感覚でお金を生み出す仕組みをつくるため、経済の専門家を交えてプロジェクトチームを立ち上げ、さまざまな手法を検討することを提案いたしますが、知事の見解をお伺いいたします。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)鎌田議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、エゾシカの有効活用に関し、まず、新たな産業展開についてでありますが、エゾシカについては、最近、その肉が高級食材として評価されているばかりではなく、ハンバーガーやそばなどに利用されるなど、身近な食品としても話題となっており、さらには、角や皮なども含めた有効活用が図られることにより、新たな産業起こしに結びつくものと考えております。
 このため、道では、エゾシカの有効利用を進めるため、シカ肉を初め、角や皮などの加工流通状況などについて現状把握を行うため、今年度、調査を実施することとしており、それらを基礎資料として流通手法の検討を行う予定であります。
 また、エゾシカを有効活用した新たな地域の産業起こしを一層促進するため、御提言の趣旨も踏まえ、具体の活用事例などを広く道民の方々に周知するとともに、今後とも、新製品の研究開発から開業準備、市場開拓まで、事業の進展段階に応じて積極的に支援してまいる考えであります。
 次に、連携した体制づくりについてでありますが、道では、エゾシカの有効活用に向けて総合的な検討を行うため、庁内にワーキンググループを設置し、関係各部が連携して取り組みを進めており、検討経過については各支庁に情報提供しているところであります。
 また、今年度から、釧路支庁を中心に、道東4支庁が連携して有効活用に向けた取り組みを進める予定でありますことから、今後とも、本庁と支庁及び支庁間や支庁内においても横断的な取り組みや情報の共有化を積極的に図るなど、より連携した体制を築いてまいりたいと考えております。
 さらには、民間の先進的な取り組みを地域に紹介するなどして、エゾシカの有効活用対策が全道的に展開されるよう、積極的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 なお、これまでの取り組み状況などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、経済対策に関し、まず、本道経済の現状認識についてでありますが、最近の本道経済は、主な経済指標から見ますと、生産活動は、鉱工業生産指数が、石油・石炭製品、輸送機械、自動車関連向けの鉄鋼業を中心に緩やかに上昇してきております。
 一方、個人消費につきましては、自動車販売台数が前年を上回っておりますものの、大型小売店やコンビニエンスストアの販売額は引き続き前年を下回っており、総じて弱い動きとなっております。
 また、公共工事請負金額や来道観光客数も前年を下回って推移いたしております。
 雇用情勢につきましては、有効求人倍率や完全失業率が改善傾向にあるものの、全国と比べますと、依然厳しい状況にあります。
 こうしたことから、総じて見ますと、本道経済は、一部に回復の動きが見られるものの、依然厳しい状況が続いているものと認識をいたしております。
 次に、道内の金融情勢についてでありますが、さきに発表されました道内の銀行と信用金庫の平成16年度の決算を見ますと、三つの銀行、25の信用金庫すべてが最終黒字となり、経営の健全性を示す自己資本比率も、ほぼすべての金融機関におきまして前年度よりも上昇しているほか、不良債権残高の割合も全体的に改善が進んでおり、道内の金融環境は総じて安定しつつあるとされております。
 しかしながら、道内の金融機関の貸し出しは、総貸出残高、中小企業向け貸出残高ともに減少傾向にあり、長引く景気の低迷の中で、依然として多くの中小企業者が経営の維持に苦慮されていることから、こうした企業に対する金融の円滑化は引き続き重要な課題であると認識をいたしております。
 最後に、自治体の銀行設立などについてでありますが、東京都の新銀行東京をめぐっては、民間金融機関が中小企業向け融資に目を向け始めている中で、民業を圧迫するとの意見があり、また、多額の財政負担を必要とするといった課題もあるものと承知をいたしております。
 しかしながら、技術力が高く、将来性があるものの、債務超過や借り入れ過多などによって既存の金融機関からの融資が困難な中小企業者にキャッシュフローを重視して無担保で融資するという取り組みは、企業再生にとって極めて有意義であると認識をいたしております。
 最近、不動産などの担保を求めない仕組みの融資制度をつくる動きが各地で見られますので、道といたしましては、今後、新銀行東京の取り組みを含め、こうした動きや中小企業を初めとする各方面の意見など、積極的に情報収集を行ってまいりたいと考えております。
 なお、道有財産の有効活用などにつきましては、担当の部長が答弁をいたします。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)北海道の経済対策に関してお答えをいたします。
 まず、道有財産の有効活用についてでございますが、道におきましては、未利用の土地が発生した場合には、まず、道の公共用施設用地などとしての活用について検討することを基本とし、その上で、今後とも利用する予定のない土地につきましては、国、地元市町村などの公的機関や民間へ売却するなど、道有地の有効活用に努めているところでございます。
 道有財産の活用に当たりましては、御指摘の土地信託などにより民間の資金やノウハウを利用することは有効な手法であると考えておりまして、道の厳しい財政状況をかんがみますと、これらの活用方策について今まで以上に十分検討してまいりたいと考えております。
 次に、歳入の確保についてでございますが、道といたしましては、目前に迫った赤字再建団体への転落を回避するために、人件費の削減や施策の厳しい見直しなどによる歳出の徹底的な縮減を進めることはもちろんのこと、道税収入の未済額の確保や、使用料、手数料の見直しなどの取り組みを進めてきたところでございます。
 民間資金等の活用につきましては、今後、御提言の趣旨を踏まえ、道内外の先進的な事例や経済問題に精通した民間有識者の意見を参考にするなどによりまして、PFIの活用や、道有施設への省エネルギーサービスの導入、いわゆるESCO事業の検討など、民間資金の活用による財源確保や行財政改革の推進につきまして、あらゆる角度から積極的に検討を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)エゾシカの有効活用に関しましてお答えいたします。
 最初に、これまでの取り組み状況についてでありますが、道では、エゾシカの個体数調整をより一層進めるためには、シカ肉などの有効活用に向けた取り組みが不可欠であると考えており、関係各部が連携して検討を進めているところであります。
 今年度におきましては、学識経験者や関係団体などから成る有効活用検討委員会を設置し、シカ肉などの供給から流通に至る総合的な活用システムについて幅広い観点から検討を進める予定であります。
 また、この検討に資するため、捕獲個体の1次処理を衛生的に実施するために必要な簡易な食肉処理施設のあり方につきまして検討するモデル事業を実施しているところであります。
 次に、西部地域の生息実態についてでありますが、道では、これまでエゾシカの主要な生息域であった道東4支庁、いわゆる東部地域のエゾシカ生息数につきまして、平成5年度における生息数を20万頭前後と推定し、ライトセンサスによる調査結果などによりまして、その後の個体数を推定しているところでございます。
 また、道東4支庁を除くその他の地域──これを西部地域と呼んでございますが、この地域につきましては、15年度から、ライトセンサスの調査結果などによりまして増減傾向を把握しているところであります。
 これまでのところ、西部地域におきましてもほぼ一貫した増加傾向を示しており、捕獲数などを勘案いたしますと、現在の生息数は東部地域の生息数に近い状態にあると見込んでおります。
 道としては、西部地域におきましても、調査方法など含め、個体数の推定が可能となるよう検討してまいりたいと考えてございます。
 次に、狩猟者への対応についてでございますが、狩猟者によるエゾシカ捕獲後の処理につきましては、これまでの慣習などにより、それぞれが実施している実態にあり、処理方法もさまざまであると承知しております。
 安定した品質の食肉を供給していくためには、食肉として利用することを前提とした捕獲方法や、食肉処理施設に搬入するまでに必要な処置などについて共通した認識と理解が必要であり、さらには、衛生管理や疾病などに関するさまざまな知識が求められることから、今後、狩猟者への研修などについて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)北海道の経済対策に関し、道の金融対策についてでありますが、道といたしましては、平成14年度に実施した融資制度の大幅な改正以降も、既往借入金の借りかえや企業再生のための融資制度を創設したほか、企業再生ファンドへの出資や信用保証協会の機能強化のための財政支援を行い、本道経済の担い手である中小企業の経営の安定や事業の活性化のための金融の円滑化に努めてきているところであります。
 道の財政は一段と厳しい状況にありますが、本道経済の再建は極めて重要な課題でありますことから、実効ある融資が促進されますよう、取扱金融機関及び信用保証協会に対する制度の趣旨の周知に努めるほか、商工会や商工会議所、金融機関で構成する地域金融懇談会や制度説明会などを通じて、中小企業者を初め、各方面の意見や要望を把握し、今後とも、創意工夫を凝らしながら、より利用しやすい制度となるよう、不断の見直しを行っていく考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 鎌田公浩君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時11分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時2分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 平出陽子君。
◆(85番平出陽子君) (登壇・拍手)(「よし」と呼ぶ者あり)質問の通告に従い、以下、順次質問をいたします。
 初めに、渡島半島地域のエゾシカ対策についてであります。
 道は、1998年3月に、初めて道東地域を対象にエゾシカ保護管理計画を策定し、エゾシカ対策を実施していることは承知しておりますが、最近では、道東部のみならず、道西部、そして、我が道南部にも生息域が拡大してきており、農林被害も増加しております。
 そこで、最初に、これまでの道東地域でのエゾシカ対策について伺います。
 道東地域では、深刻化するエゾシカ対策被害等に対応するため、関係機関によるエゾシカ対策連絡協議会を設置して対策を講じておりますが、これまでどのような対策をとり、どのような効果を上げているのか、伺います。
 最近、渡島半島地域においてもエゾシカが出没し、ことし2月には、函館の市街地にまであらわれ、大捕り物の末、近郊の山に放したとの報道がありました。地元の農家では被害の発生や増加を懸念する声が出始め、昨年は対策の要請を支庁に上げております。
 渡島半島地域はこれまでエゾシカの可猟区域になっていなかったため、被害が発生したときのみ地元のハンターにお願いし駆除してきました。そのため、確たる生息数や農林被害が把握されていないのではないかと思われます。
 今年度から道南部においても狩猟が解禁されると伺っておりますが、道東の被害と同じ轍を踏まないためにも、道において今後どのような対策を考えているのか、伺います。
 また、地域住民への周知や狩猟者のマナー徹底を図るためにも、さらに、被害が甚大となる前から共通認識を持って取り組むためにも、道東地域のようなエゾシカ対策連絡協議会を渡島半島地域にも設置するなどして地元関係者の連携を図ることも必要であると考えますが、見解を伺います。
 野生鳥獣によります農林水産業の被害防止には狩猟者による捕獲が大きな役割を果たしてきましたが、道内の狩猟者は著しい減少を続けております。
 渡島半島地域ではヒグマ捕獲者の人材育成に努めており、この方々がエゾシカ捕獲を担うことができると思いますが、狩猟者が減少するとエゾシカの被害対策にも支障が出るのではないかと危惧されております。
 このため、狩猟者の確保など担い手対策を進める必要があると考えますが、どのように対応するつもりなのか、伺います。
 次は、北海道の医療政策における道立病院の役割について伺います。
 先日、私は道立羽幌病院の落成式に参加させていただきました。
 建物の外観はもちろんのこと、診療科目についても、7科から、皮膚科、泌尿器科、精神科、麻酔科、リハビリテーション科を含む12科への増設、設備的には、MRI、人工透析のベッド数の増加、産婦人科では、陣痛、分娩、回復が一カ所で行うことができるLDR室2室の新設、さらに開放型病床の運用など、最新の医療設備が整備され、留萌保健医療福祉圏における地域センター病院として、地域に根差した役割を果たすべく立派な施設が完成したことは大変喜ばしいことであります。これも、地域住民の皆さんの熱き要望にこたえ、改築移転に努力をしてくださった関係者の皆さんに感謝いたします。
 さて、診療科がふえたり、最新の設備が整い、ハード面の充実はすばらしいものでありますが、それらを生かす医師や看護師、技師等の医療スタッフが確保されていなければ、住民に良質な医療サービスを提供する道立病院の役割を果たすことができません。また、羽幌病院だけでなく、各道立病院においても第一線で地域医療を担うスタッフが確保されているか、心配です。
 医師や看護師、技師などの欠員は、夜勤を伴う勤務のため過重労働となり、医療事故にもつながる大変危険なものとして認識しなければなりません。
 そこで伺いますが、7月4日に新病院として診療を開始される羽幌病院における医療スタッフはしっかり確保されているのでしょうか。
 また、道立病院全体として、看護師など医療技術者に欠員が生じている状況にあります。道財政が厳しくとも、必要な医療スタッフは欠かすことはできません。それらの補充に向けた道の考え方について伺います。
 道立病院だけでなく、道内の公立病院の大きな課題であり、地域医療の根幹をなす医師確保についてですが、医師を確保する対策は、札幌医大の地域枠推薦入試や地域医療支援センターの医師枠の拡大、臨床研修病院等協議会の設立、3医育大学における連携など、将来にわたる対策は一歩ずつ着実に積み上げられており、近い将来、その成果はあらわれると思います。
 しかし、今求められておりますのは、現在不在となっております道立病院や公立病院における医師をしっかり確保することなのであります。
 これから子供を産み育て、地域で安心して生活するためにも、小児科医や産婦人科医を配置しなければならないにもかかわらず、病棟の廃止・休止や医師の引き揚げなどがあり、地域の皆さんの健康や生活が不安となっている厳しい現状があります。大都会である東京や札幌で暮らしをしている知事は、その不安、苦しみを本当に実感しているのでしょうか。
 道立病院や公立病院が地域医療を支える役割を担うためにも、早急な、そして具体的な医師確保について、道がイニシアチブをとって行動すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 医師確保対策と道立病院の運営はどちらも欠くことのできない両輪です。道立病院の運営は、北海道病院事業経営計画に基づき、市町村と道の役割分担により、広域医療、結核や精神などの特殊医療、循環器疾患等の高度専門医療などの役割を果たしておりますが、500億円を超える累積欠損金は、道の財政から見ると大変厳しいものになります。
 しかし、その内訳を見ますと、これまで廃止してきた道立病院の欠損金などが積み上がったものもあり、単純に欠損金だけを見て、これまでの運営のあり方について批判をすることはできません。
 道民は、公立病院、民間病院を問わず、いつでも、だれでも診てもらうことのできる良質な医療サービスを求めるものです。
 道立病院は、広域医療、特殊医療、高度専門医療など、民間病院がなかなか運営できない部分を担っており、各道立病院における医師などの医療スタッフを確保し、いつでも受診できる体制をつくることが道民にとって安心するサービスなのです。
 このような安心できる医療を提供し、道立病院を安定的に運営するためにも、一般会計からの繰出金を投入するというコンセンサスを得ることが道の大切な役割です。
 そこで伺いますが、道立病院が安定した運営を行うために解決しなければならない課題の一つとして累積欠損金の取り扱いがあります。道立病院で働く職員が働きがいのある病院とするため、さらに、道民のコンセンサスが得られるよう、道が責任を持って解消すべきと考えますが、これまでに検討してきた結果について伺います。
 最後は、道警の不正会計処理・裏金問題についてであります。
 この問題につきましては、6月17日の我が会派を代表する一般質問において取り上げましたが、道公安委員長には、当日出張中のため質疑ができませんでしたので、改めて伺います。
 道公安委員長は、6月8日、道警本部長に対し「北海道公安委員会の意見」を提出されましたが、これは、法に基づいた監察の指示を受け、道警が実施した特別調査結果を点検した道公安委員会の総括と認識するものであります。
 そこで、まず伺いますが、この意見においては、道警の内部調査の方法や結果については概して適切妥当なものとしておりますが、この問題で強く求められてきたことは、その全容解明と道警に対する信頼回復であります。北海道警察を管理する公安委員会として適切妥当とした道警の内部調査結果と、道民の道警察に対する信頼回復について公安委員長はどのような認識なのか、見解を伺います。
 次に、適切妥当とした道警の内部調査の中には、約3億900万円の使途不明金とともに、不正行為ながら公金を捜査活動などに使った私的使用と組織の立場を離れて個人的な利得を目的とした私的流用を区別する解釈が存在していることについてどのような見解なのか、明らかにしてください。
 次に、今回の監察の指示に基づく道警の特別調査の対象は道費の4費目でありましたが、多額の使途不明金が解明されなかったことからすれば、会計全般についての公安委員会の見解が示されるべきと考えるものであります。
 今回、監察担当委員が行った点検結果からさらに踏み込まなかったことは、道公安委員会の総括としては極めて不十分と考えますが、見解を伺います。
 次に、この問題にかかわる責任についてであります。
 公安委員会の意見では、「交際費、食糧費を含めて不適正な予算執行が行われていたことは、道民の警察に対する信用を著しく失墜させるものであり、極めて遺憾である。」と述べられております。
 道警は昨年12月に約3000人の大量処分を行いました。この処分に関して、道警本部長はこれまで上に重くということを強調してきましたが、北見方面本部の前警備課長がこの問題の責任の矢面に立たされていることはいまだに釈然といたしません。
 道警がこの前課長を偽計業務妨害の疑いで札幌地検に書類送検したのは、ことし5月であります。このことを踏まえれば、このような事態に至った幹部の責任について、道公安委員会は、昨年12月の処分の適切妥当性を再検討し、国家公安委員会などの上部機関に対し改めて幹部の処分を仰ぐべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、今回の意見では、具体的な予算執行の改善策など8項目について道警に必要な対応を求めているものでありますが、その中の内部牽制制度の充実の課題では、新たに、個々の警察職員が公安委員会に直接通報できる制度の確立を掲げているところであります。
 そこで伺いますが、今回、公安委員会が道警に求めた制度の確立とは、いわゆる内部告発制度というものなのかどうか、また、この制度の必要性を認めた公安委員会の考えはどのような観点からなのか、明らかにしてください。
 次に、道警本部長に伺います。
 まず、通報制度に関してであります。
 今回、道公安委員会が道警に対して、警察職員が公安委員会に直接通報できる制度の確立を求めたことは、警察内部のこれまでの通報制度が現場の声を把握するには極めて不十分であったことを指摘したものであり、到底、裏金問題などを告発できるようなものではなかったことは言うまでもありません。
 そこで伺いますが、これまで道警内部でとられてきた通報制度はどのようなものであったのでしょうか。
 また、このほど、道警は内部通報者を保護するための内規を定めたと聞いておりますが、それは外部に対して通報、告発した者にも適用されるものなのかどうか、伺います。
 次に、今回の不正会計・裏金問題に関する関係者からの情報提供の状況を見れば、保護規定があったとしても、道警に申し出てから公安委員会に本人が通報するものであれば、その制度の目的は達成されるものではありません。
 道警が求められた、公安委員会に直接通報できる制度について、本部長はどのような認識と見解を持つのか、伺います。
 次に、公安委員会の意見では予算執行に関する教養の実施ということが求められておりますが、今回の裏金問題では、まず、幹部自身が現場での裏金づくりを認識していたのにもかかわらず、その是正を図ることなく漫然と続けてきたことに最大の問題があったのであります。
 この認識を抜きにして、みんなで反省し、意識改革を進めようと説いても、そこには何も新しいものが生まれるはずはありません。今後の意識改革についての本部長の見解を伺います。
 以上、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)平出議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、渡島半島地域におけるエゾシカ対策についてでありますが、エゾシカの生息域は、道東部から道央、道西部へ拡大する傾向が著しく、渡島半島地域におきましても、これまでの調査結果から、生息数の増加がうかがわれているところでございます。
 このため、道では、今年度から、渡島、檜山、後志の3支庁についてもエゾシカ猟を解禁する方向で検討しており、現在、地元市町村など関係機関の御意見をお聞きしているところでございます。
 今後、可猟区域や期間などについて調整の上、公聴会の開催や審議会への諮問など、渡島半島地域を可猟区とするための手続を進めてまいりたいと考えております。
 また、渡島半島地域においても、関係機関が連携して早期にエゾシカ対策に取り組むことが効果的と考えられますことから、今後、連携のあり方などについて地元市町村などと協議してまいりたいと考えております。
 なお、道東地域でのエゾシカ対策などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、北海道における医療政策に関し、医師確保対策についてでありますが、道では、過疎地の医療機関における医師不足の深刻な実態を受け、昨年5月に、3医育大学、市町村、北海道医師会などで構成される北海道医療対策協議会を設置いたしたところでございます。
 この協議会におきましては、医師確保が困難な市町村立病院を対象として医師派遣の調整を行う新たなシステムを構築したところであり、ことし4月の医師派遣につきましては、道からの要請などを踏まえ、3医育大学において継続分についてはおおむね対応ができたところであります。
 また、道におきましては、昨年度、熟年ドクターバンクを設置し、豊富な臨床経験を有する医師が地域への診療支援を行うことといたしましたほか、札幌医科大学地域医療支援センターからの派遣医師の増員を図りますとともに、本年度には、地域医療を担う総合医の養成を支援する新たな事業を実施するなどの取り組みを進めているところであります。
 道といたしましては、地域医療の確保は道政上の重要課題と考えており、今後とも、道内3医育大学などの協力を得ながら、医師確保のためのさまざまな施策を展開し、本道の地域医療の充実に努めてまいりたいと考えております。
 なお、医療技術者の確保などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)渡島半島地域のエゾシカ対策に関連いたしましてお答えいたします。
 最初に、道東地域でのエゾシカ対策についてでありますが、網走、釧路など道東4支庁及び胆振、日高支庁管内では、エゾシカによる農林業被害の防止対策等について協議するため、各支庁ごとに、市町村や農協などの関係機関から成るエゾシカ対策連絡協議会を設置しております。
 この連絡協議会では、これまでの取り組みとして、農作物被害の調査及び被害防除技術の調査検討など農林業被害の防止対策や、テレビ、ラジオによる広報などを通じて交通事故防止対策等を実施してまいりました。
 さらに、エゾシカ有効活用のあり方や狩猟期間の延長、拡大など、地域が抱える課題につきましても、関係機関の連携のもとに協議を行っているところであります。
 こうした取り組みの結果、エゾシカ侵入防止さくの設置による農業被害の減少や狩猟の規制緩和による個体数の減少傾向などの効果が見られているところであります。
 次に、狩猟の担い手対策についてでありますが、狩猟者の減少傾向は全国的に顕著となっており、道内においても著しい減少傾向と高齢化が見られるところであります。
 このため、道では、狩猟免許の取得を促進するため、狩猟を始めようとする方々のための入門ガイドブックの作成、また、狩猟免許試験を日曜日や農閑期である2月に実施するなどの対策を講じているところであります。
 また、新規狩猟者を対象に捕獲技術をマスターさせる研修会を開催するなどして、狩猟の担い手対策に努めているところであります。
 今後とも、これらの対策のより一層の充実に努めますとともに、本年4月に有識者などから御提言をいただきました野生鳥獣保護管理のあり方検討報告に盛り込まれている狩猟免許制度の見直しなどにつきましても、国に要請するなど、狩猟の担い手の確保に向けて取り組みを進めていく考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)道立病院の役割に関しまして、まず、道立羽幌病院等における医療技術者の確保についてでございますが、羽幌病院につきましては、留萌保健医療福祉圏における中核医療機関として、地域に必要な医療機能を確保するため改築整備を行い、本年7月から供用開始を予定しているところでございます。
 この羽幌病院の診療体制につきましては、昨年来、欠員となっておりました小児科及び産婦人科について常勤医師を確保したほか、新たに、皮膚科、泌尿器科、精神科を設置し、それぞれ委嘱医を配置することとしており、また、看護師や理学療法士など必要な医療技術者の確保に努めているところでございます。
 なお、道立病院全体といたしましては、看護師を初め、医療技術者に欠員が生じているところもございまして、道民に良質な医療を提供する上で、これらの医療技術者の確保は重要なことと考えておりますことから、道といたしましては、今後とも、病院の医療機能や業務量に応じて、その確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、道立病院の累積欠損金の解消についてでございますが、これまで廃止や移管を行ってまいりました道立病院に係る欠損金につきましては、先ほどお話がございましたように、現在運営をしている各病院の欠損金として計上しているところでございますが、いずれにいたしましても、道立病院の経営健全化を図るためには累積欠損金の解消に努める必要があると考えているところでございます。
 このため、北海道病院事業経営計画におきまして、経営改善に取り組む中で、より有効な解消手法を検討することとしており、現在、他府県の事例も参考にしながら、資本剰余金の取り崩しや他会計の繰り入れなどといったさまざまな方法について検討しているところでございます。
 道といたしましては、より一層の経営改善に努めるとともに、累積欠損金の解消に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 公安委員会委員長矢吹徹雄君。
◎(公安委員会委員長矢吹徹雄君) (登壇)平出議員の一般質問にお答えいたします。
 初めに、道警察の内部調査結果と信頼回復についてでありますが、道公安委員会としましては、道警察の捜査用報償費等の不適正執行問題について、平成16年3月12日に道警察に対して監察の指示を発し、特別調査を行うこと等について指示するとともに、その履行状況を点検するため、監察担当委員を指名して道警察の予算執行調査委員会の行ってきた特別調査の方法、調査結果等について点検を実施してきたところであります。
 本年6月3日の公安委員会臨時会議において、監察担当委員より点検結果が報告され、それを踏まえて審議した結果、道公安委員会としては、予算執行調査委員会が行った特別調査及び補足調査の方法については概して適切妥当なものと判断し、また、当該調査に基づき出された結果についても総体として妥当であると判断したところであります。
 しかしながら、その調査結果によると、平成10年度から12年度にかけて多くの所属において、また、その後、年を経るとともに予算執行について改善の跡が見られたところでありますが、平成13年度から15年度においても一部の所属において捜査用報償費等の不適正執行が行われていたことが確認されるとともに、交際費、食糧費を含めて不適正な予算執行が行われていたことは、道民の警察に対する信用を著しく失墜させるものであり、極めて遺憾であります。
 道警察においては、監察の指示に基づき、これまでも、監査体制等の充実強化、予算執行に関する教養、予算執行制度への現場の声の反映等の改善策に真摯に取り組んできたものと評価しておりますが、公安委員会としては、今後さらに、適正かつ透明性が確保された予算執行に一層の努力を払う必要があると考えているところであり、そこで、6月8日の定例会議において、道警察に対し、適正かつ効果的な予算執行制度確立のための措置など8点について示し、道警察において必要な対応を求めたところであります。
 道公安委員会としては、道警察において、さらなる改善方策を可能なものから早急に実施し、不適正な予算執行の絶無を図り、適正かつ効果的で、さらに透明性が確保された予算執行に万全を期すことはもとより、各種犯罪についての検挙率の向上、犯罪や交通事故の発生の防止など、安全、安心な北海道を実現することに全力を挙げ、道民の期待と信頼にこたえるよう督励してまいりたいと考えております。
 次に、私的使用等の解釈についてでありますが、代表監査委員が、決定書どおりの執行の事実がないものについては適正な手続によって支出したものではなく、これは私的使用に値するものである旨の認識を述べられたことは承知しておりますが、道警察の特別調査結果では、同様の内容を予算の不適正執行と表現しているところであります。
 また、使途についての特別調査結果では、組織の立場を離れた個人的な利得の事実は把握されなかったところであり、確認的監査の結果においても、組織の立場を離れ、個人的な利得を目的として使用していたものについては確認されなかったとして、同様の報告がなされており、両者の結果に相違はないものと考えております。
 次に、公安委員会としての見解についてでありますが、このたびの特別調査は、昨年3月12日の監察の指示を受けた道警察が平成10年度から15年度までの間の予算執行の実態を解明するため、約1年間、1万人以上を対象として、厳正公正な調査に全力を尽くすとともに、時間の経過で関係資料が必ずしも十分残っていないこと、さらに、関係者の記憶の問題など、困難な状況の中での調査ではあったと思いますが、与えられた状況の中、調査を行い、可能な限り予算執行の実態を解明したものと考えているところであります。
 また、使途実態の解明に当たっては、道に与えた損害額を過小に評価することがないよう、捜査活動に要する経費を初めとする使途について、執行の確証が得られたと評価するに当たっては、捜査員の説明や関係資料等を厳格に評価することとし、そのように評価することのできないものは執行の確証が得られないものとして区分して取りまとめたなどの報告を受けるとともに、監察担当委員により点検、確認したところであります。
 道警察の行った特別調査等の結果に対しての公安委員会としての判断は、さきに述べましたとおりでありますが、公安委員会においては、監察担当委員や各方面公安委員の意見、議論を踏まえ、今後さらに、適正かつ効率的で透明性が確保された予算執行を図るため、道警察に対し、適正かつ効果的な予算執行制度確立のための措置、予算のあり方についての検討、予算、執行状況及び監査についての報告等の8項目の意見を示し、さらにきめ細かな指導、督励を行っていくこととしております。
 次に、処分の妥当性についてでありますが、関係者の処分に関しては、予算執行調査委員会の調査状況を踏まえ、公安委員会において3回の審議を行い、不適正な予算執行が行われていたことについて、会計経理上の責任を有する幹部はその責任を真摯に受けとめるべきものとの観点から、国家公安委員会に対し、関係職員に対するしかるべき処分を検討されるよう意見を述べるとともに、道警察の処分等の考え方を了としたものであり、処分権者において、事実に即して厳正に判断されたものと承知しており、改めて意見を述べる必要はないと考えております。
 最後に、公安委員会への通報制度についてでありますが、道警察内の牽制制度の一層の充実を図るため、公安委員会として、道警察に勤務する職員が道公安委員会に対して、不適正な予算執行、ハラスメント、その他法令等の規定に違反し、または違反するおそれのある行為、その他職員としてふさわしくない非行等について直接通報することができる制度として検討しているところであります。
 以上でございます。(「議長、答弁漏れがあるように思いますけれども……。」と呼び、その他発言する者あり)(「公安委員長の答弁でして、道警ではありません。」と呼び、その他発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 公安委員長に申し上げます。
 ただいま平出陽子君から議事進行発言がありましたが、補足答弁はありますか。
◎(公安委員会委員長矢吹徹雄君) ございません。
○(議長高橋文明君) 警察本部長芦刈勝治君。
◎(警察本部長芦刈勝治君) (登壇)(発言する者あり)平出議員の一般質問にお答えをいたします。
 初めに、道警察内部でとられてきた通報制度についてでありますが、平成14年の元警部による覚せい剤使用等事案の発生を受けて、不祥事案の防止に向けた職員の申し出に対応するため、平成15年1月に監察目安箱制度を設け、その内容や、実名・匿名を問わず、文書、電話、ファクス、電子メールなど、多様な手段、方法によりこれを受けているほか、職員が自由濶達に意見が言える職場環境づくりのため、平成7年9月に提案制度を設け、業務改善等についての意見を組織運営に反映させているところであります。
 また、内部通報者の保護についてでありますが、平成18年4月に公益通報者保護法が施行されること、本年4月、知事部局において業務改善提案・通報制度が設けられたことなどを参考にしつつ、監察目安箱制度の見直しについて検討してきたところ、6月8日、道公安委員会から、監察目安箱制度の活用を図るなど、内部牽制制度の一層の充実について意見が示されたことを受け、所要の改正を行ったものでありますが、この制度に基づいて監察官室の受理窓口になされた通報について、その通報者に対し通報を行ったことを理由とするいかなる不利益な取り扱いもしないことなどを規定しております。
 なお、外部に対して通報した者につきましては、公益通報者保護法に準じて対処すべきものと考えております。
 次に、公安委員会に直接通報できる制度に対する認識と見解についてでありますが、先般、道公安委員会から、内部牽制制度の一層の充実等、8項目から成る意見が示され、その中で、公安委員会に職員の非違行為を直接通報できる制度を確立することが求められたものでありますが、監察目安箱等、道警察内部の制度に加え、道警察を管理する立場にある道公安委員会が直接職員の声を聞くことにより、両々相まって内部牽制機能の充実が図られるものと考えております。
 最後に、今後の意識改革についてでありますが、職員の公金の取り扱いについての意識は、警察行政の透明性の確保や国民への説明責任、さらには、情報公開への対応などの警察改革や全国的な職務倫理の徹底の機運の中で、予算執行責任者である所属長みずからの予算の適正執行についての意識改革や捜査諸雑費制度が導入されたことも職員一人一人の意識改革の契機となり、予算執行状況は、平成13年度以降、年を経るごとに改善されてきたところであります。
 その上で、さらに適正な予算執行に関する意識改革を図るべく、これまでも、学校教養、幹部教養及び職場教養など、あらゆる機会を通じ、会計実務全般に関する教養を実施してきたところでありますが、今後も、引き続き幹部の意識改革の徹底を図ってまいる考えであります。
 さらに、先般、道公安委員会から示された意見8項目の一つである公金に対する意識改革など予算執行に関する教養の実施の意見を踏まえ、さらなる改善方策を可能なものから早急に実施し、不適正な予算執行の絶無を図り、適正かつ効果的で、さらに透明性が確保された予算執行に万全を期してまいる所存であります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 平出陽子君。
◆(85番平出陽子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)指摘と再質問を行います。
 ただいま、北海道の医療政策における道立病院の役割について、医療技術者の確保は重要なことと考えており、さまざまな施策を展開し、本道の地域医療の充実に努めてまいりたいとの答弁がありましたが、医師確保は重要との認識は持てても、充足しているという結果を出さなければ何にもなりません。
 過日、全国自治体病院協議会などで、国に対し自治体病院の医師不足の解消を求める要望書を提出したことは承知しております。国に求めることは必要ですが、道は道として医師確保のためのあらゆる施策を講じなければ、道立病院の未来はありません。
 逆説的に言いますと、幾ら施設設備が最新のものになっていても、患者さんが診てもらいたいときに、医師を初め医療スタッフが不足しておりますと、診療までの待ち時間が長くなったり、果てには、休診、休科になってしまいます。結果、来院者が減少することは容易に予想されます。
 最新医療設備は宝の持ちぐされ、スタッフは手持ちぶさたで勤労意欲の減退、累積欠損金のますますの増加、つまり、負の連鎖であります。
 医は仁術であります。信頼の置ける医師を初め医療従事者の確保と道民のコンセンサスを得られる累積欠損金の解消に向け、さらに北海道の医療政策充実のためにも、知事が責任を持って政策決定しなければならない問題であることを強く指摘しておきます。
 次に、不正会計・裏金問題でありますが、公安委員長に再質問いたします。
 先ほどは答弁漏れと私は感じておりますが、公安委員会の見解は、今回の道警の特別調査に多くの未解明部分が残ったにもかかわらず、概して妥当としたものでありますが、それは未解明部分を外して妥当という総括になるのであります。
 道警本部長は、これまで、予算の執行に当たってはいささかの疎漏もあってはならないと、事あるごとに述べてまいりましたが、公安委員会は道警に対し、このことを会計全体にわたっての認識にさせるべきであります。
 公安委員会におきましては、改めて監察の指示を出し、道費4費目以外の実態を明らかにさせる責任があると考えますが、再度見解を伺います。
 次に、幹部の処分の適切妥当性についてでありますが、北見方面本部の前課長の書類送検は、処分後の新たな事態であります。
 上に重くということを処分の基本とするならば、当然、幹部の責任は改めて問わなければなりません。このままだと、トカゲのしっぽ切りという批判を公安委員会も甘んじて受けるばかりか、公安委員会が求める今後の道警察の信頼回復にも大きな影響を与えるものであります。
 今日的な状況を踏まえ、歴代本部長など、幹部の責任を厳格に判断し、対処することが公安委員会の使命と考えるものでありますが、再度見解を伺います。
 最後に、通報制度についてであります。
 我が会派は、独自にまとめた内部通報制度の条例制定について所管委員会に審議を付託しているところでありますが、その内容を比較すれば、今回の公安委員会が道警に求めた通報制度は極めて限定されたものと言わざるを得ません。
 しかし、公安委員会が今回の裏金問題を厳しく受けとめ、その制度を実効あるものにしようとするならば、その制度の中に道警のフィルターが通されるようなものがあってはならないと考えるものであります。
 そのためにも、制度の確立においては、道警にすべて任せるのではなく、公安委員会が主体的にかかわっていくべきと考えますが、公安委員長の見解を伺います。
 再質問は以上でありますが、特に、道警の不正会計・裏金問題につきましては、まだまだ多くの課題が残っております。引き続き予算特別委員会において議論を交わしていくことを申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 公安委員会委員長。
◎(公安委員会委員長矢吹徹雄君) (登壇)平出議員の再質問にお答えいたします。
 初めに、4科目以外の実態解明についてでありますが、公安委員会においては、道警察が一連の予算の不適正執行問題を調査するに当たり、昨年3月12日に監察の指示を発出し、これに基づき、道警察において、旭川中央署の捜査用報償費に関する問題や、知事の要求した予算執行事務監査の対象経費である捜査用報償費、旅費、食糧費及び交際費の4科目を踏まえ、さらに、国費の捜査費及び旅費を加えた合計6科目を対象とする旨の報告がなされたところから、これを審議した結果、了としたところであります。
 現時点においては、この6科目以外の科目について、一連の予算執行の問題となったような慣行的・組織的な不適正な予算執行が行われていたという具体的な事実を証するような情報は承知していないところであり、改めて調査を行うよう監察の指示を発出することは考えておりません。
 なお、特別調査の対象とならなかった科目も含め、道警察において新たに制定した会計事務監査規程に基づき、計画的に厳正な監査が実施され、また、適時、その実施状況の報告がなされるよう、公安委員会として適切に指導、督励を行っていくこととしております。
 次に、幹部の処分についてでありますが、関係者の処分に関しましては、処分権者において、事実に即して厳正に判断されたものと承知しており、前北見方面本部警備課長による事案につきましても、当時の監督者である道警察本部長及び方面本部長は一連の処分の中で最も重い処分を受けたものと承知しており、改めて意見を述べることは考えていないところであります。
 なお、退職者につきましては処分できないところでありますが、在職している元の警察本部長、総務部長等の幹部については、上に重く処分されているものと承知しております。
 最後に、通報制度についてでありますが、この制度につきましては、公安委員会が通報を直接受け得る体制をとることとしており、現在、その具体的な要領について鋭意検討しているところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 平出陽子君の質問は終了いたしました。
 瀬能晃君。
◆(56番瀬能晃君) (登壇・拍手)(発言する者あり)私は、通告の趣旨に従って、知事並びに教育長にお伺いいたします。
 国においては、4月に、道州制特区担当推進室を設置し、あわせて、関係省庁の局長クラスで構成する関係省庁連絡会議と地方部会が設置され、道州制の実現に向けての一定の形が整備されたところであります。
 また、道においても、去る6月9日、道州制推進道民会議の初会合を開催したと承知しております。
 この会議の中で、道民の存在する意義を改革する必要性や、財政問題、地域医療の確保などの課題が提起されております。
 この議論の中で、特に、行政経験者であるニセコ町長から、財政の制約を道州制の議論に織り込まなければ絵にかいたもちになるという厳しい指摘があったと報じられておりました。
 この発言にあったように、今、北海道は、道庁、市町村財政ともに非常事態を迎えている状況であります。まさに、この非常事態を克服するために何に活路を見出していくのかが、行政の知恵であり、また、道民から問われているというふうに思います。
 私は、北海道が全国に先駆けて国を巻き込んで議論している道州制が財政議論を棚に上げた状態で財政の現実を放置しておくこと自体、全く道民不在の検討が進められていると言っても過言ではないと思うわけであります。
 道州制の行き着くところは、単なる行革にとどまってはなりません。道民サービスがどうなっていくのか、どのように便利になるのかという視点が最も重要であります。それを支える財政が破綻していては、道州制自体が、まさに推進会議で指摘があったように、絵にかいたもちになってしまうと思うのであります。
 にもかかわらず、これまでの取り組みの中心は道州制をどのように仕上げるかといった制度論だけが先行しているように思えて仕方がないのであります。
 財政の厳しいときだからこそ、道州制といった自治の仕組みそのものを変えていくこととあわせて、地域の自立を図るために、道職員も住民も知恵を出して、この危機を乗り切っていく取り組みが重要だと私は考えております。
 そこで、以下、道州制と財政再建策に関連して何点かお伺いをしてまいります。
 まず、道財政がこれほどまで悪化したことは道政史上例がなく、財政立て直しプランでは、財政悪化の要因を道税収入が落ち込む中で地方交付税も大幅に減額されたと分析し、国に依存する時代も終わり、みずからのことはみずから決定する自己決定、自己責任の時代が到来したと、本格的な地方主権の時代の到来を示唆しております。
 これまで、国の政策や方針に沿って行ってきた景気・経済対策などは、地方債で財源措置がなされ、後年度においてその償還費を地方交付税で措置されるとして、結果的に地方負担は生じないとされてきました。
 しかしながら、最近の地方交付税や臨時財政対策債の伸びを見るとき、果たして、この約束である財源保障機能が守られているのか、疑問に思うのであります。
 この財政悪化のツケを地方に回すような地方財政制度改革だけは断じて許してはならないと考えますが、知事は地方交付税の減額要因と道財政における収支不足拡大の要因をどのように分析しているのか、伺います。
 次に、さきに同僚である大谷議員が質問しておりますが、地方交付税の算定に関連してであります。
 恒常的な一般財源負担が生じているものとして、地方交付税に算入されない、言いかえれば、国の基準を上回って措置されている経費や交付税の算定基準を大きく上回っている経費が多々あると聞いておりますが、これらの中には、本道の市町村数が他府県に比べて多くなっていることや本道の面積が広大であることなどによるものもあると考えますが、こういった事情を除いても、老人医療費負担金については交付税の算定額を80億円以上上回っていて、道の一般財源負担を余儀なくされている状況ということになっております。
 これまで一向に改善されない状況を放置しておくこと自体が大きな問題と考えますが、道においては、本年、老人医療費の適正化に向けた計画を策定されたところであります。
 今後、市町村と連携して、適正化に向けしっかりと取り組んでいただきたいと考えるところでありますが、一方で、本道の医療動向の特殊性を踏まえた交付税の算定基準の改正も国に強く要望していく必要があると考えますが、どのように取り組む考えか、これまでの取り組みと見通しもあわせてお伺いをしておきます。
 次に、教員の人件費についても、採用時の初任給1号俸上積み措置などは国の基準を上回って措置されている制度であります。
 この制度は平成2年に導入された制度でありますが、当時の小野寺勇議員の質問に対して、鈴木総務部長は次のように答えております。初任給が民間に比べて低いのではないか、国家公務員との給与較差を示すラスパイレス指数も下位である、給与等の改善のための措置を講ずる必要がある、この改善を図って優秀な人材の確保に努めてまいりたいという答弁をしているわけでありますけれども、この平成2年前後というのは、今で言うバブル期であります。
 このときの状況、背景を見ますと、税収の推移を見ても、当初予算で、昭和62年には、予算に対して決算では477億円の増があったというふうに書いてあります。それから、平成3年は決算時において予想を上回る約156億円の決算額となっているということであります。まさにバブル期といったことであります。
 しかし、平成4年以後、バブルが崩壊して一変したわけでありますけれども、平成4年度には158億円だったと記憶しておりますが、決算がマイナスになっております。それ以降、今日までマイナスをずっと続けてきております。こういう背景の中でこの制度が実行されたわけであります。
 それはともかくとして、これらは当然に国庫負担金や交付税に算定されないことから、道立高校や義務教育の小中学校の教員も含めて、すべて道民の血税で賄われていることになるわけであります。
 また、道の給与決定により、市町村立高校の教員給与に対しても、市町村側から見れば超過負担している状況にあるわけであります。
 道が国の基準を超えて道費で負担している額は150億円を上回っているとも聞いておりますが、これらの給与制度の内容と影響額をまずお聞かせ願いたいと思います。
 また、こういった制度を放置したままで財政立て直しを進めること自体が問題であるというふうに思います。
 道民の目線で見ると、道単独の重度心身障害者や特定疾患、いわゆる難病患者の医療費の見直しが進められている一方で、教員の給与の見直しは一向に進まないということであります。
 教育長は、これらの給与制度の適正化に向けてどのように取り組まれようと考えているのか、早急に解消すべきものと考えますが、解消の目途もあわせてお伺いをしておきます。
 次に、道がこれまで示している財政再建策は歳出削減のみが突出しており、知事も経済界との会合の際に、道財政はこれまで経験したことのない厳しい状況にあります、収支不足の解消は歳出削減によるしか手だてがありませんといった発言をなされております。これでは、せっかく明るさの出てきた経済に水を差すことになるのではないでしょうか。
 国の財政も厳しいが、地方交付税などの歳入の確保も頑張って、努力をして、何とか財政を立て直していくことが多くの道民の期待であり、また、新しい自治の形を築き上げる、道州制を標榜する知事に求められた大きな課題と考えるわけであります。
 私は、地方交付税や国庫補助金の配分で非常に興味を持っているのが、九州7県と北海道の比較であります。
 北海道の面積は九州7県の約2倍以上であります。人口では、逆に九州が北海道の2.4倍弱という形になっております。面的な整備が多い建設関係の予算を見ますと、北海道が約4000億円であります。面積で半分の九州は2倍の8000億円になっております。
 また、平成16年度の地方交付税と臨時財政対策債の配分額を見ますと、北海道が7900億円、九州は1兆7600億円、2.2倍ということになりますが、交付税の算定に当たっては、人口が算定の基礎数値になっておりますから、そういうことが九州に配分される交付税の額が多くなっている要因と考えますが、北海道は面積が広大であるという地域の特別の事情を考慮されていないことに私は強く疑問を感じているところであります。
 この面積の問題は市町村合併が進まない一つの要因にもなっているというふうに思います。
 例えば、道東の足寄町の面積は香川県の8割に相当します。8割強だと思います。人口が1万人に満たないことから、合併新法においては、当然、合併の対象となってくると思われますが、香川県の面積を上回る基礎自治体が誕生することもあり得ることになります。こういった自治体が足腰の強い基礎自治体としてしっかりと機能していけるのでしょうか、甚だ疑問を禁じ得ないのであります。
 なお、香川県の一般会計の予算は4570億円だと思います。足寄町は140億円ぐらいだったと思います。
 こういうことも背景にして、普通交付税の算定に当たっては、道路や耕地など一部に面積を算定基礎としているものはありますが、ほとんどは人口が算定の基礎数値とされています。
 未曾有の財政危機のもとで、面積が広大であるがゆえに、物流や施設整備などに他都府県よりもコストがかかる、距離コストといった面積の特殊性を国に訴えていかなければ、今後、道庁も市町村もじり貧になっていくことは明白であります。場合によっては、町村消滅といったことも想定されるわけであります。
 道は、昨年4月に道州制プログラムを出され、この中で、道州制における税財源のあり方について、税源の偏在が少なくて安定した税収が確保できる地方税と地方交付税を組み合わせた財政システムの確立が必要としております。
 また、冒頭でも申し上げましたが、先般の推進会議における、道庁、市町村ともに未曾有の財政危機の中で、財政議論を織り込まなければ、道州制自体が絵にかいたもちになるといった自治体の首長からの指摘もあるわけであります。
 知事は、先般の道州制推進道民会議における指摘についてどのように受けとめているのか、所見をお伺いいたします。
 また、道州制プログラムにある財政システムの確立については、これまでどのような検討がなされてきたのか、さらに、道州制における財政システムの確立に当たっては、広大な面積による距離コストを加味することを北海道特有の特殊性として、知事も、連絡会議など国との議論の中で言うべきことはしっかりと言っていくことが必要と考えますが、どのように考えておられるのか、あわせて所見をお伺いします。
 次に、道が保有する資産の活用などについてであります。
 これまでも他の議員からも質問がありました。道財政のバランスシートを見ますと、道路や庁舎、学校など、道の所有する償却後資産が9兆3000億円ということになっております。今後の財政負担の軽減や道民サービスの向上という観点からも、こういった資産の有効活用を検討する必要があると考えます。
 そこで、何点か具体的にお聞きしたいと思います。
 まず、北海道がこれまでに経験したことのない極めて厳しい財政状況の中にあって、道民生活も経済も閉塞感が漂っています。私は、こういったときだからこそ、道民が夢と希望を持って取り組んでいく施策も大事ではないかと考えます。
 一例を挙げると、日高管内静内町の桜並木は、期間は限られるものの、地域や本道の観光資源として大きな役割を担っております。これは、50年以上も前に、全国屈指の桜並木をつくろうといった先人の知恵と努力が我々に与えてくれた貴重な財産だと考えます。
 また、現在も滝川市にその名残が残っておりますが、町村知事時代──40年ぐらい前なのでしょうか、旭川から札幌までの石狩川に桜の河畔林をつくる、これを地域の自治体や住民の協力も得ながら進めるという一大構想があったと聞いております。その後、石狩川の河川改修などでこの構想は残念ながら完成しなかったわけでありますけれども、先人の知恵や夢を持ったすばらしい事業であったと私は感心しているところであります。
 私は、財政が厳しいときだからこそ、50年、100年先の未来に託す夢のある事業を道民が一体になって進めていくということを考えていただきたいというふうに思っているわけですが、この点について、まず、夢のある知事の考えを、わかりやすくお聞かせ願いたいということであります。(発言する者あり)
 次に、北海道には、主要都市と観光地、観光地と観光地を結ぶ道路が整備されております。
 先ほど申し上げましたが、静内町の桜並木とまではいきませんが、例えば、地域住民の方々の協力も得ながら、道路や街路に花壇を整備し、移植する花は道立の農業高校の園芸科や造園家の方たちから供給していただく、こういったフラワーロードの整備を全道展開していくべきだというふうに思っております。
 こういった取り組みによって、農業高校が地域との密着性や連帯感を高め、また、整備された道路は観光資源としても活用し、地域の活性化につながっていくのではないかと考えます。
 また、事業に住民が参加することによって道路に対する住民の意識も変わり、地域の連帯感が生まれ、さらに、この取り組みが全道に波及することにより、ひいては、道路の維持管理費や環境整備費の節減にも寄与していくのではないかと考えます。
 道路や河川の環境整備に地域住民や地元の学校を巻き込んだ取り組みを展開していってはどうかと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 また、観光資源としての活用についてはどのような見解をお持ちなのか、あわせて所見をお伺いします。
 次に、少子化の影響から、道立高校の空き教室も多くなってきております。
 例えば、札幌市内の高校も、そのほとんどは生徒の急増期に10間口で建設しましたが、現在は多くの高校が8間口となっております。単純に計算しても、1校当たり6教室が空いているわけであります。これが実態であります。
 また、全道でこの状況は見られ、今後も少子化が一段と進むことを考えると、さらに廃校や間口減に伴う空き教室がふえてくることは容易に予測されます。
 警備や事故、維持費の問題などがあろうとは思いますが、道財政立て直しの中でも道民サービスは向上するとしていることを考えれば、廃校や空き教室を住民に開放するだけでなくて、住民と相談しながら、その有効活用もあわせて図っていくことが大事であります。このことについては教育長の所見をお伺いしておきたいと思います。
 以上で終わりますが、再質問を留保しておきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)瀬能議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、地方交付税の減額要因などについてでありますが、国は、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保するとしつつも、他方で、投資単独事業の規模是正を行うなど、地方財政計画の歳出規模の抑制を図っており、例えば、平成16年度の地財計画においては、地方交付税及び臨時財政対策債を合わせた総額が対前年度比マイナス12%と大幅に削減された結果、道のこれらの総額も前年よりも860億円の減額となったところであります。
 また、収支不足拡大の要因についてでありますが、過去に発行した道債の償還が累増する中で、近年、長引く景気低迷の影響から道税収入が大きく落ち込んだことや、国の地方財政対策の中で地方交付税が大幅に削減されたこと、さらには、介護保険や老人医療費などの義務的経費が増加していることなどが主な要因と認識をいたしております。
 次に、道州制についてでありますが、道では、昨年4月にまとめた道州制プログラムにおいて、道州制のもとにおける税財源のあり方として、自主的な財政運営が可能となるよう、一般財源による歳入の確保を基本に、税源の偏在が少なく安定した税収が確保できる地方税と地方交付税を組み合わせた財政システムの確立が必要との考え方をお示ししているところであります。
 また、道州制の先行実施としての道州制特区に向けた提案の中においては、個別の権限移譲に際しては、権限等は必要な財源とセットで移譲することを基本的な考え方としてお示ししたところであります。
 さきに開催した道州制推進道民会議においては、委員から、現在の財政制約というものを議論の中に織り込む必要性についての御発言がありましたが、道としても、しっかりとした財政システムの構築を含め、道州制の制度設計を行っていくことが重要と認識いたしております。
 また、財政システムにつきましては、偏在が少なく安定した税源を確保するため、個人住民税の10%比例税率化などを国費予算要望や地方6団体の改革案において国に要望してきたところであり、これによる税源移譲額は、北海道全体では平成15年度ベースでおおむね1200億円程度になると試算をいたしているところであります。
 なお、距離のコストにつきましては、例えば、道州制推進プランの提案の中で、過疎地域等における訪問介護サービス提供事業者の参入促進のため、面積が広大なことにより生ずる移動コストを反映した介護報酬単価の設定とすることなど、北海道独自の地域事情に即した行政サービスを展開できる権限・財源の移譲を国に求めてきているところであります。
 道州制に向けては、地域間で税源に格差がありますことから、国から地方へ偏在の少ない税源の移譲が行われることに加え、地方交付税の安定的確保等も含めた北海道の特性を踏まえた財政システムの確立が図られますよう、今後とも、私みずから先頭に立って国に対して主張をしてまいりたいと考えております。
 次に、夢のある事業などについてでありますが、私は、夢は人々のエネルギーの源であり、未来を切り開く大きな力であると考えており、北海道が時代の大きな転換期にあり、かつ、道財政が厳しい今だからこそ、50年先、100年先を展望した夢のある取り組みを道民の皆様方と一体となって進め、希望に満ちた北海道を次の世代にしっかりと引き継いでいくことが重要な使命であると認識をいたしております。
 このため、最重要の課題である経済の再建や財政の立て直しへの取り組みと並行して、民間の方々や地域の皆さんとも連携しながら、国民的資産である青函トンネルを活用する北海道新幹線の実現、世界に誇る自然環境を守る知床の世界自然遺産登録の推進、国家百年の計ともいうべき未来を担う人づくりといった、未来に向けた礎づくりに力を入れてきているところであります。
 こうした北海道の夢づくりをさらに加速させていくためには、道民の皆様方との協働の視点が一層大切になりますことから、私は、ことしの年頭に、「世界へ、そして未来へ」をキーワードとして掲げ、道民が一丸となり、夢と自信を持って北海道の未来づくりを進めることを広く呼びかけたところであります。
 今後におきましては、議員の御提案も踏まえ、「まちかど対話」などの機会を通じて、私みずからが、直接、道民の皆様方に対して、例えば、私が知事公約でも掲げ、提唱しております花の観光の一環として、子供やお年寄りまで多くの方々の参加のもと、地域ぐるみで、窓辺や庭先、さらにはまち中を季節の花で彩ったり、花の咲く木や果樹などを街路に植え、はぐくむといった、花や自然を愛し育てる取り組みを提案・発信してまいりたいと考えております。
 こうした取り組みの輪が全道各地域に広がっていくよう、道職員が地域の方々とともに知恵を出し合い、汗を流す具体の取り組みを検討・実践し、次の世代に夢をつないでいく事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、道路や河川などの環境整備についてでありますが、これまでも、道路や河川などについて、地域の町内会や愛護団体、学校などの方々の協力をいただきながら、清掃、草むしり、植栽などの環境整備を行ってまいったところであります。
 こうした住民参加による環境整備の取り組みは、地域の景観づくりに重要な役割を果たしてきたところであり、次の世代を担う若者が地域の財産でもある道路や河川への愛着心をはぐくむ上からも大切なことと考えているところであります。
 このため、道では、平成14年度から、地域みずからが主体的に取り組む機運が醸成されるよう、住民参加によるアダプトシステムを導入するなど、地域のボランティアとの協働による環境整備も進めているところであります。
 北海道の雄大な自然や田園、町並みと調和した道路などは観光資源としても期待されますことから、今後とも、地域との連携や協働により、地域の美しい景観づくりに向けた環境整備に取り組み、北海道の観光の魅力が高まるよう努めてまいりたいと考えております。
 なお、老人医療費に関する交付税の算定基準につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)道州制と財政再建に関し、交付税の算定基準の改正などについてでございますけれども、老人医療費に係る地方交付税措置につきましては、全国ベースの標準的単価と73歳以上人口をもとに計算されており、1人当たりの老人医療費単価が全国平均を大きく上回る本道の場合、財源措置が十分とならない面もありますことから、交付税の算定方法の改正要望などをこれまでも行ってきているところでございます。
 今後につきましては、老人医療費の適正化に向けた取り組みを徹底するとともに、あわせて、国に対し、引き続き財源措置の充実を強く要請してまいる所存でございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)瀬能議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、教職員の給与費についてでありますが、公立学校の教職員の給与につきまして、平成15年度の人件費決算額で見ますと、国庫負担金と地方交付税の基準財政需要額の算定基準を超えて道単独で措置している額は約153億円となっております。
 その主な内容といたしましては、人材確保の観点から、一般行政職職員との均衡等も考慮して実施しております初任給の1号俸上積み、採用時や退職時の昇給措置、僻地小規模校に対する教職員の加配措置などによるものでございます。
 道教委といたしましては、今年度から、採用時の昇給短縮について廃止をするとともに、退職時の特別昇給及び僻地学校に勤務する職員に係る昇給短縮についても、所要の経過措置を講じた上で廃止することといたしました。
 私は、財政の立て直しは道政における喫緊の課題と認識をしてございますので、今後とも、知事部局と連携を図りながら、給与の適正化に向け、初任給の1号俸上積みの廃止や特殊勤務手当の見直しなどについて検討し、早期に結論を得るなどして、鋭意、行財政運営の改革に取り組んでまいります。
 次に、学校施設の有効活用についてでありますが、道立高等学校におきましては、間口減などによって余裕が生じた教室を、習熟度別授業や選択科目の授業、生徒への教育相談などの教育活動を初め、地域の人たちのための外国語講座や手話、読書サークルなど、学校開放にも活用しております。
 また、再編等により廃校となった校舎につきましては、中学校や生涯学習センターなどの公共施設としても活用されております。
 生徒がアイデアを出し、まちの人たちと一緒に特色ある食品を開発・販売し、地域の観光に役立てるなど、学校と地域が一体となった取り組みも行われておりまして、こうした取り組みにも余裕の生じた教室が活用されております。
 道教委といたしましては、学校の機能を地域に積極的に提供することは、地域からの信頼を一層高める上で極めて大切であると考えておりまして、今後とも、各学校におきまして、地域の方々の御要望にこたえた学校施設の有効活用が図られるよう努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 瀬能晃君。
◆(56番瀬能晃君) (登壇・拍手)(発言する者あり)1点だけ知事に指摘をしておきたいと思います。
 今のお答えの中で、景気低迷による税収の落ち込みというお話がありました。当然、景気が低迷すれば税収は落ち込むということであります。
 道庁が発注する公共事業費のうち、94%前後は道内に本社のある建設業が受注されております。法人事業税調定額は平成11年度で135億円でありました。平成16年度の現計で見ますと61億円であります。
 これに対して、国直轄事業──開発局ということなのでしょうが、大体7000億円と言われる事業を行っております。そのうちの70%と言う人もおられますし、65%と言う人もおられますが、70%に近い事業は道外の法人事業者に発注されているということであります。
 道外法人事業者の業種別の事業税を建設業で調べてみますと、平成11年度に25億円いただいておりました。平成16年度の現計で14億円であります。平成15年度は11億円でしかなかったということであります。
 実は、法人事業税は、道外法人については決算期の従業員者数でその会社の利益を全国案分しているという状況であります。大体、3月か4月が大手さんの決算期でありますから、北海道の支店というのは、そういう意味でいくと、まさに仕事のない時期でありますから、人がいるわけがないのです。その中で配当されてくるということで、こういう数値になるということであります。
 直轄事業に対して、道が約1400億円負担しているわけであります。この1400億円の負担が東京と大阪の中央のための景気対策に使われていると道民から言われても仕方がないということになります。今、これは、税法、税の法律ですから、国に対して強く要望すべきだと、これは、建設だけでなくて、道内の企業すべてに言われます。
 道外から進出している企業は、知事がおっしゃられている農産物の加工業界だって、3月、4月に仕事がありますか。農産物がとれていますか。一番の最盛期は、9月、10月、11月じゃないでしょうか。この時点の従業員数と、3月、4月の決算期の従業員数は全く違うわけですよ。それで、利益を上げたものがこうやって配当が来ないということになれば、何のために北海道だということであります。
 ただ、これは税法で国が決めていることですから、知事は、ぜひ、中央に対してこれらの事情をしっかりと北海道から訴えていくべきだ。
 北海道のそういう部分を──先ほどから知事のお答えを聞いていますと、大変前向きなお答えをいただきました。この件は国との関係ですから、この気持ちを伝えてほしいという気持ちで指摘をしておきます。よろしくお願いいたします。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 瀬能晃君の質問は終了いたしました。
 久保雅司君。
◆(75番久保雅司君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従い、私は、当面する道政上の諸課題について、知事並びに教育長に順次お尋ねいたします。
 道政を取り巻く環境は、道内の経済や雇用の停滞、道財政がかつてないほど厳しい状況に置かれていることを考えますと、道が進める一連の施策・政策については、できるだけ加速し、最大限の効果を上げることが強く求められているものと考えます。
 以下、このような視点に立って道の見解を伺います。
 まず、観光について伺います。
 初めに、観光不振の原因についてですが、道は、本年度の機構改革で経済部に観光のくにづくり推進室を設け、観光の振興を道政の重要政策として積極的に推進することにしております。
 言うまでもなく、観光の振興は、関連する産業分野のすそ野が広いことから、道内経済の活性化や雇用の確保にも大きな波及効果が期待されます。
 特に、豊かな自然環境や農林水産業が基幹産業である本道にとって、観光のあり方については、長期的な視点に立って、しっかりとした政策目標を定め、行政と民間の果たす役割分担のもとに地道な取り組みの積み重ねが必要であります。
 知事は、観光立国を目指し、海外にも積極的にトップセールスを展開しておりますが、全体的な実績の方はいま一つといった感じがしないでもありません。
 近年に見られる観光不振の原因としては、有珠山の噴火、台風による自然災害、道外における大規模なイベントによる影響などが考えられますが、知事は道内観光の実績が振るわない原因をどのように分析されているのか、伺います。
 次に、観光施策のあり方についてですが、道が本年度に重点的に取り組んでいる観光事業には、外国人観光客などを対象にした観光案内、体験型ツーリズム支援事業、花観光推進事業などがあります。
 観光も、究極的には産業として経済を活性化し、地域の発展に寄与することが望まれるのでありますが、そのためには、観光振興に関する施策についてもう少し事業目的を特化することが必要であると考えます。
 観光産業は、自然景観、文化施設、町並み、各種イベントなどの観光資源の開発・保全、交通アクセスなど交通基盤の整備、誘致宣伝、食事を含めた宿泊施設、名産品の提供、地域住民も参加したホスピタリティ、各種情報提供など、多岐にわたっております。
 こうした観光振興を支えるさまざまな分野について民間と行政が役割分担を決めて推進していくことが必要であると考えますが、道としてはどのように考えているのか、伺います。
 次に、観光振興に関する発想の転換ということで伺います。
 観光振興に関する施策は道のほとんどの関係部にわたる広範囲な分野に及ぶものでありますので、関係部間の連携が必要なことは言うまでもありません。
 この4月より、観光振興を専管する部長級のポストを設けたわけでありますが、ポストの設置よりも関係部職員の意識の持ち方や発想の転換が望まれると思うのですが、知事はどのように考えているのか、伺います。
 次に、新たな施策の積極的な展開ということでありますが、去る5月下旬、道は、道内経済界を初め、関係行政機関・団体の代表による観光サミットを開催しました。各界代表が一堂に会し、道内観光の新たなあり方を協議し、一丸となって取り組むことはまことに結構なことであります。
 ただ、問題は、この種の会合が単なるセレモニーに終わることなく、相応の効果を上げてこそ、その存在意義があるものと思います。
 道としては、これを契機に、道内関係業界の観光振興のため具体的な施策も交えた新たな戦略を展開し、努力すべきと思いますが、見解を伺います。
 次に、観光業の振興ということでお伺いいたします。
 観光振興の究極的な目標は、観光を産業として育て、地域経済の繁栄、ひいては、道民福祉の向上に寄与するものでなければなりません。そのためには、最大効果を発揮できる観光施策はどうあるべきなのか、道民が英知を結集すべきであります。
 道が現在実施している施策についても、再度検討が必要なものがないわけではありません。一例を挙げますと、各種助成金や委託事業のあり方についてであります。
 道財政が厳しい折でもありますから、なおさらのことでありますが、この際、道や市町村の行政機関と民間の関係団体、観光業界が取り組む事業や役割分担を見直し、最も効果的に機能を発揮できるよう、NPOなどの活用も含めた総合的な検討が必要ではないかと考えますが、見解を伺います。
 続きまして、道観連への事業委託のあり方について伺います。
 創立以来43年の歴史を持つ北海道観光連盟は、観光の宣伝、観光の誘致促進、受け入れ体制の整備など、道内観光の振興に貢献してきました。
 一方、北海道を取り巻く社会経済情勢は大きく変わり、1次産業を基幹産業とする本道経済は、観光との結びつきを強化し、ともに21世紀における北海道の主力産業として位置づけ、その振興発展を図ることが大きな課題となっております。
 一口に観光宣伝と言っても、観光の何を宣伝するのか、宣伝対象はだれなのか、宣伝目的によって業界みずから行動した方が効果的な場合もあれば、行政自体が積極的に行動した方が適切な場合もないわけではありません。
 道は、観光連盟に事業を委託すれば足りるといった発想ではなく、もう少し機能分担を明確にすべきと考えますが、いかがですか。
 次は、道職員による誘致活動についてであります。
 韓国や中国などアジア諸国への観光客誘致については、知事のトップセールスばかりではなく、道職員による専門的なチームをつくり、関係諸国・地域を訪問し、誘致活動を積極果敢に推進してはいかがかと考えますが、道の見解を伺います。
 次に、観光業者の意向を反映した旅行プランの提供についてですが、本道を訪れる観光客の数に比較して、観光産業の売り上げ実績がついていかないといった声が聞かれます。
 また、競争の激しい業界でありますが、観光客の誘致宣伝に力が入る余り、地元の旅館やホテルなどのサービスへのしわ寄せが大きいのではないかといった指摘もあります。
 お金を使わず、ごみばかり置いていく観光客がふえても道内観光の振興はできません。観光業界関係者はもちろんでありますが、行政機関・団体、交通サービスの提供を含む旅行会社などと協議を進め、関係者の意向が反映された旅行プランを提供していくことが必要と考えますが、見解を伺います。
 観光の質問の最後に、情報発信ということについて伺います。
 北海道観光にはいろいろな課題がありますが、年間を通じ、観光客は夏に比べ冬は少ないといった傾向は今も変わりません。また、最近、団体客ばかりでなく、個人や家族での旅行客も多くなり、個人的な旅行予約は旅行会社を利用するよりもインターネットで直接宿泊施設に申し込む方が便利な時代でもあります。
 こうした中、北海道の冬の魅力を世界に向けて情報発信することもこれからの大きな課題であると考えますが、いかがでしょうか。
 次に、バイオマス関連施策について伺います。
 まず、道民理解ということでありますが、北海道は、農林水産業が基幹産業であり、バイオマスとしての農林水産物を有効利用できるすぐれた条件を備えた地域であります。地球の温暖化防止、循環型社会の構築、自然に優しい環境を保全する上で、さらには医薬品など保健医療分野でもバイオマスの活用は今後積極的に推進しなければならない課題であります。
 国においては、平成14年12月にバイオマス・ニッポン総合戦略が閣議決定されています。バイオマスの利用範囲は広く、また、未知の分野も多いだけに、その普及推進に当たっては、国民的な理解が必要なほか、国や地方自治体を初め、産学官の連携なども必要であります。
 現在、国のバイオマス・ニッポン総合戦略がどの程度国民的な理解が得られているのかは明らかではありませんが、道としては、道民の理解を深めるため、どのような考え方で取り組もうとしているのか、伺います。
 次に、普及目的の特定ということについてですが、バイオマスの利用範囲は広範囲にわたるため、その有効利用を促進するためには、総合的な道内調査を実施し、北海道の現状と将来を展望しながら、最も有効かつ実現性の高いものを選定し、それぞれの地域において取り組んでいくことが大事であると考えます。
 酪農・畜産の盛んな地域におけるし尿排水やバイオ系廃棄物をエネルギーや飼料、肥料へ有効利用するなど、既に実用化の段階を迎えているものもありますが、道内に大量に存在するバイオマスの全体量から見れば、本格的な利用はこれからであります。
 そうした意味で、バイオマスの施策においては、目的を特定して、重点化を図りながら計画的に推進することが必要であると考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、試験研究促進などの支援措置についてですが、バイオマスといえば、その典型的なものとして農作物が中心になりがちでありますが、北海道は水産業も盛んであり、魚介類などを利用した海洋性のバイオマス資源の有効利用も進める必要があります。
 また、道はこの秋をめどに産廃税条例の制定に必要な準備を進めているとのことであり、特に、食品の製造・加工業から排出される産業廃棄物の適正処理を進めるため、バイオマスの有効利用を促進するための技術開発について、道の試験研究機関はもとより、産学官の共同研究や試験研究に対する支援措置も必要であります。
 こうしたことから、道としては、バイオマスの普及に当たっては部間の連携が何よりも重要と考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、公共事業等発注機関との連携について伺います。
 現在、道が検討を進めている環境目的税の導入に当たっては、道内の経済・商工業関連団体から、中小企業に配慮した環境産業育成のための支援制度や公共事業等を対象にしたリサイクル製品の優先的利用についての要請がなされております。
 いずれも環境産業を育てていく上で重要なことであり、道としても、そのための環境条件を整備していくことが必要であります。支援制度の検討に当たっては、既存の制度との整合や連携を図るとともに、リサイクル製品の優先利用については、国や市町村を初め、公社・公団等、発注機関との連携体制も必要になってくるものと考えますが、道の今後の対応について伺います。
 また、公共事業等にリサイクル製品を使用するためには、品質等の規格、使用等に関する技術基準の検討や、場合によっては、北海道スタンダードの創設などについても積極的な検討が必要ではないかと考えますが、道の見解を伺います。
 次に、バイオの利活用と道の役割分担についてですが、国の考え方によれば、バイオマスの利活用の推進は民間における市場原理に基づいた展開を基本として、国、地方公共団体、バイオマス供給・利用者等がそれぞれの役割分担に応じた取り組みを進めることが重要であるとしています。
 中でも、地方公共団体においては、それぞれの地域の特性を踏まえた対応が重要であり、特に市町村が一般廃棄物行政で重要な役割を果たしている点を重視し、バイオマスの利活用の積極的な推進を推奨しているように受けとめているのでありますが、道としては今後どのように対応していくのか、伺います。
 次に、バイオマス産業の振興ということについてでありますが、農山漁村はバイオマスの宝庫であり、利用の仕方によっては将来有力な産業に育つ可能性がないわけではありません。バイオマスの生産から加工、利用、消費に至るまでの市場の開拓もこれからの大きな課題であります。
 国においては、農林水産省が窓口となり、地域におけるバイオ産業を育てるための支援措置として農林漁業金融公庫の融資措置が本年度から講じられております。
 内容を見ますと、農林漁業の生産過程において生じる有機性資源、すなわち、バイオマスを利活用するために必要な共同施設の改良、造成、あるいは取得に必要な資金を貸し付けるものであります。
 このような措置がどのぐらい活用されるのか、今後の実績も注目されますが、こうしたバイオ産業を育てる支援措置もさることながら、バイオ産業そのものを興すことが重要です。
 道としては、バイオマスを産業として育てることについてどのように考えているのか、伺います。
 次に、バイオマスの総合的な利活用計画の策定についてですが、バイオマスの利活用の範囲は広く、欧米諸国では大豆やトウモロコシなどバイオ精製したエタノールをガソリンにまぜて利用するなど、既に試験研究から実用化の段階に踏み出している事例も見られます。
 道としても、長期的な視点に立ってバイオマスの総合的な利活用対策を策定することが必要と考えますが、見解をお聞かせください。
 以上、バイオマスの有効利用の視点からお尋ねしてまいりましたが、現在、道は、食の安全、安心確保のため、食の安全・安心条例の制定とともに、GM作物栽培による交雑等防止の技術的な規制手法についての検討を進めております。
 既に道内では輸入飼料のトウモロコシに未承認のGMトウモロコシの混入事実が判明しておりますが、道民がとる食品の6割を占める海外輸入食品の安全が確保されなければ所期の目的は達成できません。
 会派としてこれまでも指摘しているのでありますが、海外食品も含めた食品の安全確保について、道としてはどのように対処するのか、再度伺っておきます。
 最後に、教育問題について幾つかお伺いいたします。
 まず、学力低下に関する認識についてです。
 経済開発協力機構の学習到達度調査や国際教育評価学会の国際数学・理科教育調査で、小学生の理科や中学2年生の数学の成績が下がったことなどもあって、学力低下を懸念する議論がにわかにクローズアップしていることは周知のとおりであります。
 世界トップクラスの学力を目指すため授業時間をふやす議論も聞かれる一方、教師には教科以外の仕事がふえていることもあり、授業についていけない子供まで見る余裕がないといった意見も聞かれます。
 学校あるいは学級によっても事情は異なるものと思いますが、道教委としてはどのような現状認識を持っているのか、伺います。
 次に、ゆとり教育のあり方についてですが、昨年10月から11月にかけて行われた日本PTA全国協議会のアンケート調査では、ゆとり教育路線の総仕上げである総合的な学習の時間について、公立小中学校の保護者の約5割が肯定的に評価していることがわかったとされております。
 ただ、学力低下の懸念はふえる傾向にあり、完全週5日制に「余りよいとは思わない」など、批判的な意見も4割近くあったとされております。否定的な評価は中学校の保護者が多く、学力向上のため学習塾や進学塾などを利用したという意見も多く見られたとのことであります。
 ゆとり教育として導入された総合的な学習の時間を見直し、国語や理数系の授業時間をふやして基本的な学力を育てるべきとする考え方がある一方、もう少しゆとり教育の成果を見るべきとの意見もあります。
 今後、国がどのような方向に動くのか、現段階でははっきりしませんが、総合的な学習の時間を減らす考えが有力のようであります。
 道としても、このような国の考え方と同一方向で進むことになるのかどうか、見解を伺います。
 次に、期限つき教員の採用について伺います。
 平成16年度における臨時採用のいわゆる期限つき教員は、札幌市分を除き、道内に475人おり、5年前に比べ3.3倍となっております。
 これは、少子化による学級減を見越し、正規職員の採用を抑制し、他方、複数の教員によるチームティーチングの学校がふえ、一時的に教員の需要が高まっているのがその理由とされているのでありますが、道教委としてもそのように理解しているのかどうか、伺います。
 最後に、少子化に伴う児童生徒の減少により教員の数が減少していくのは当然と言えば当然のことでありますが、道を初め、関係機関の職員数の見直しなど、財政再建にも絡んだ人件費削減等の要因もあるとすれば、期限つき教員の採用についてはもう少し計画的な対応が必要ではないかと考えます。
 そこでお尋ねしますが、現在採用されている期限つき教員の採用計画はどのような根拠で行われているのか、明らかにしてください。
 また、期限つき教員の配置については、産休や病欠で生じた定員を補充する代替教員とは区別されるものでありますが、反面、正規教員と勤務実態は余り変わらず、自治体によっては給与や手当には格差が見られるとの指摘があります。
 道内の学校における実態を道教委としてはどのように認識しているのか、また、実態いかんによっては改善する考えがあるかどうか、伺います。
 今後、複数教員によるチームティーチングを全道的に実施していくのであれば、そのための計画的な教員配置や一定の教員数を確保することも必要であると考えますが、その点はどのようになっているのか、伺います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(「よし」と呼び、その他発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)久保議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、観光に関し、まず施策のあり方についてでありますが、観光は、農林水産業や運輸業など広範な産業分野と密接な関係を有するとともに、自然環境の保全や交通基盤の整備などとも深くかかわっていることから、北海道観光の拡大を図っていくためには、行政と民間の関係者が適切な役割分担のもとに連携して取り組みを進めていくことが重要であります。
 このような観点から、平成13年に制定をした北海道観光のくにづくり条例におきましても、道民、観光事業者と行政機関などが協働して幅広い取り組みを進めることをうたっており、これまでも、北海道観光のくにづくり推進協議会などの場において、国の機関や自治体、民間の観光関係者との連携を図ってきたところであります。
 道といたしましては、こうした関係者間の連携をさらに強化することによって、地域における新しい観光の魅力づくりやホスピタリティの向上など、観光振興に向けた取り組みが一層効果的に進められるよう積極的な役割を果たしてまいりたいと考えております。
 次に、道としての取り組みについてでありますが、本道経済の活性化を図る上で、食とともに、観光を世界に通用する北海道ブランドとして確立していくことが重要であり、観光に関する施策を総合的かつ効果的に推進していくため、本年4月に、私を本部長とする北海道観光のくにづくり推進本部を立ち上げるなど、庁内体制の整備を図ったところであります。
 同時に、北海道観光をめぐる環境が大きく変化する中にあって、議員が御指摘のとおり、職員の意識の持ち方や発想の転換も重要でありますので、解決すべき課題と今後の方向性を明確にし、スピード感を大切にしながら、効果的に施策を展開していくよう努めてまいる考えであります。
 次に、新たな施策の展開についてでありますが、5月23日に開催いたしました北海道観光サミットでは、関係機関・団体が観光戦略を共有し、オール北海道で着実な取り組みを進めていくため、新たな推進組織を設置することについて合意したところであり、現在、この組織を7月中をめどに立ち上げるよう道経連などと調整を進めているところであります。
 この推進組織におきましては、地域の素材を生かした特色ある観光産業づくりや産業間の連携、あるいは花観光やグリーン・ツーリズムなど、新しい観光の魅力づくりといった北海道観光の拡大に向けた戦略について議論を深めますとともに、関係者が共通の認識のもとに一体となって効果的な取り組みが展開されるよう、道としても積極的な役割を果たしてまいりたいと考えております。
 なお、北海道観光の動向などにつきましては、担当の参事監から答弁をさせていただきます。
 次に、バイオマスに関し、まず、道民理解についてであります。
 バイオマスは、エネルギー源や製品の原料として適正に循環利用することで地球温暖化の防止や廃棄物の発生を抑制する効果がありますことから、バイオマスの利活用を進めるためには、より多くの道民の方々の理解と協力を得ることが必要であると考えております。
 このため、道といたしましては、シンポジウムの開催やバイオマス製品の展示などを行ってまいりましたが、今後とも、関係機関・団体と連携をし、地域における利活用技術の実証試験やバイオマス製品の実証展示の取り組みに支援するなどして、さまざまな機会をとらえて、広く道民に情報提供を行ってまいりたいと考えております。
 次に、普及についてでありますが、世界的なバイオマスの活用は、自動車燃料へのエタノール混入や、木質バイオマスやメタンガスによる暖房や発電などの実用化が進んでおりますが、道内のバイオマスを活用した製品につきましては、現在のところ、経済性の面において十分でないなど、実用化に向けた課題があるのも現状であります。
 このため、道といたしましては、活用する資源や目的など、地域の特徴を生かした取り組みを重点的かつ計画的に支援するとともに、課題解決に向けた技術開発などについて、道立の研究機関と大学や民間企業との連携を図りながら推進してまいりたいと考えております。
 次に、リサイクル関連産業の支援についてでありますが、道では、今年度から、リサイクル産業の事業化に向け、産業界と一体となって地域に施設整備実行委員会を設置するとともに、廃棄物発生状況の情報を提供するなど、リサイクル関連産業の支援に努めているところであります。
 また、循環型社会の形成に向けて税制度の検討を進めておりますが、この中で、これまでの経済界からの要望などを踏まえ、リサイクルに関する研究開発や設備機器設置への支援などについて、既存制度とも調整を図るなどして充実強化の検討を進めているところであります。
 次に、リサイクル製品の優先的利用については、昨年12月に、品質や環境安全性など一定の基準を満たすリサイクル製品を認定する北海道独自の北海道リサイクル製品認定制度を創設したところであります。
 この制度に基づき認定された製品については、本年度から道のグリーン購入の対象品目に加え、道みずから優先的な利用に努めることといたしております。
 今後さらに、道内外の展示会への出展など、リサイクル製品の利用拡大に努めてまいるとともに、特に国の機関や市町村などに対しては優先的な利用について要請してまいりたいと考えております。
 次に、リサイクル製品の利用促進についてでありますが、道では、リサイクル製品認定制度の中で、環境安全性への配慮や循環資源の配合率などのほか、品質についても基準を設け、学識経験者などから構成される審査委員会の意見を伺いながら認定を行っているところであります。
 また、リサイクル製品や資材の需要拡大を図るため、国に対し、日本工業規格の充実や施工マニュアルの整備について要望を行っているところであります。
 道といたしましては、今後とも、認定制度を活用するとともに、特に道内で生まれた先進的なリサイクル技術などに着目したリサイクルブランド制度の導入について検討を進めるなど、循環型社会の形成に向け、リサイクル製品の一層の利用拡大を図ってまいりたいと考えております。
 次に、バイオマス関連産業の振興についてでありますが、道内の各地においてさまざまなバイオマスの利活用の取り組みや検討が行われており、既に実用化されているものもありますが、研究開発の段階のものや、現在の技術では利用が難しいものもあると承知をいたしております。
 バイオマスの活用は、地域における新しいバイオマス関連産業の創出が期待できるなど、地域の活性化や就労の場の確保にも寄与するものと認識しております。
 道といたしましては、国の助成制度などを活用して、地域における利活用施設の整備や民間事業者の研究開発などを支援するとともに、大学や民間企業と連携し、効率的な利活用システムの開発などに取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、食品の安全性確保についてでありますが、現在、輸入食品につきましては、国が食品衛生法に基づき策定をする輸入食品監視指導計画により安全性確保対策を実施しているところであります。
 また、道といたしましても、北海道食品衛生監視指導計画に基づきまして、道内に流通する輸入食品を対象に残留農薬や遺伝子組みかえ食品などの検査を実施するとともに、国に対して輸入食品の検査・監視体制の充実強化を要望しているところであります。
 道としては、本年3月に制定した食の安全・安心条例に基づき、今後とも、食品の生産から消費に至る各段階において輸入食品も含めた食品の安全性を確保するための施策を総合的かつ計画的に推進してまいる考えであります。
 なお、庁内の連携などにつきましては、担当の参事監から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部参事監高井修君。
◎(経済部参事監高井修君) (登壇)北海道観光の動向などについてお答えいたします。
 近年の本道への観光入り込み客数の推移を見ますと、実人数ベースで、有珠山噴火前の平成11年度の5149万人をピークに、15年度は4939万人と減少の傾向にございます。
 この間、道外客の入り込みはほぼ横ばいであるのに対し、道内客の落ち込みが続いており、長期にわたる道内景気の低迷が影響しているものと考えておりますが、そのほかにも、噴火や台風といったたび重なる自然災害の発生に加え、沖縄、九州や、韓国、中国など、国内外の観光地との競争がますます激化しており、このようなことが本道観光の動向に影響を与えているものと考えております。
 次に、NPOの活用などについてでありますが、近年、道内におきましても、さまざまな分野でNPO法人の活動が活発化しており、観光の分野においても事業の新たな担い手としての役割が高まっております。
 道におきましても、これまで、花観光のPRやアウトドア資格試験の実施、外国人観光客向けコールセンターの運営といった事業においてNPO法人に対し業務の委託を行っているほか、市町村においても観光施設の管理委託や観光ボランティアガイドなど、その活用を図っているところであります。
 今後とも、行政と民間事業者や関係団体との適切な役割分担を進める観点からも、NPO法人を含めて、それぞれの担い手が持つ能力やノウハウを最大限に活用することにより、効果的かつ効率的な施策の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、事業委託のあり方についてでありますが、北海道観光連盟、いわゆる道観連は、市町村や地域の観光協会などを構成員としておりましたが、平成16年度に旅館・ホテル、旅行会社、観光施設などをメンバーとする北海道観光プロモーション協議会を統合し、より効果的な宣伝・誘致を行う体制が整備されたところであります。
 また、道観連には宣伝・誘致事業の内容を検討するため、旅行会社、航空・鉄道会社、旅館・ホテルなどで構成されるプロモーション委員会が設置されており、道といたしましても、この委員会に参画するとともに、観光客誘致ミッションや旅行エージェントの招聘などの事業の実施に当たりましても積極的に参加、協力し、関係者が連携して効果的な宣伝・誘致活動が行われるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、道職員による誘致活動についてでありますが、海外からの観光客誘致につきましては、道観連が主体となり、東アジア地域を中心にミッションの派遣や国際旅行博への出展などを行っているところであります。
 これらミッションや国際旅行博に対しましては、道からも職員を派遣し、来訪者への対応や現地旅行会社と道内事業者との商談会の実務支援などを行っており、こうしたことによりプロモーション効果の向上を図ってきているところであります。
 道といたしましては、今後とも、海外プロモーション事業に積極的に参画し、道内観光事業者と連携しながら、海外からの観光客の誘致に努めてまいりたいと考えております。
 次に、地元の意向などを反映した旅行プランについてでありますが、道内旅行のパッケージ商品など、具体的な旅行プランにつきましては、個別の旅行会社などが独自に企画し販売しているところでありますが、そうした中におきましては、道内の観光関連団体や観光事業者などの意向も踏まえながら商品づくりが行われているものと考えております。
 また、このための具体的な取り組みといたしましては、先ほど触れました道観連のプロモーション委員会において、旅館・ホテルや運輸事業者の意向を踏まえたモデルルートを作成し、道外の旅行会社などに対して提案しているところであります。
 今後とも、道外の旅行会社へのプロモーションの際には、旅館・ホテルの代表者に同行していただくなど、地元の関係者の意向がより反映されるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、冬の魅力にかかわる情報発信についてでありますが、冬の北海道には、スキーやスノーボードを初めとするウインタースポーツや流氷観光、さらには知床のオーロラファンタジーなど、道外や海外からの観光客を魅了するイベントも数多くございます。
 道といたしましては、これまでも、道観連と連携して、旅行会社に対しこうした冬の体験観光やイベントなどの情報を提供し、冬季の入り込み増加に向けた旅行商品の企画を働きかけるなどの取り組みを進めてきているところであります。
 また、海外に向けましては、ホームページで北海道の冬の魅力を、英語、中国語、韓国語により発信しているほか、海外プロモーションの際におきましても冬の北海道のPRに力を注いできておりますが、今後さらにこのような取り組みを強化することによって、冬季の観光客の増加を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部参事監高橋英明君。
◎(農政部参事監高橋英明君) (登壇)バイオマス関連施策に関し、初めに、庁内の連携についてでありますが、ヒトデを堆肥化した農業分野での利用や農林水産廃棄物を利用した新建材の開発など、バイオマス資源の利活用につきましては産業分野を超えたさまざまな取り組みが必要でありますことから、試験研究などの検討に当たりましては、関係部間の連携を図ることは重要であると考えているところでございます。
 昨年12月、庁内にバイオマス利活用推進連絡会議を設置して、バイオマス関係部署の連携を図りながら、多様な利活用方法に関する情報の共有や推進に当たっての課題の検討などを行ってきており、今後ともこうした取り組みを一層推進してまいりたいと考えております。
 次に、道の役割についてでございますが、バイオマス資源は、地域における生活や生産活動などで生じるものであり、広く分散し、種類が多く、その量も差があるなどの特性があります。
 利活用の推進に当たりましては、バイオマス資源の発生場所に近く、その状況を承知している市町村の役割が重要と考えているところでございます。
 道といたしましては、農産物、水産物、林産物など、道内に賦存する資源の特性を生かした利活用技術の開発やバイオマスに関する情報の収集・提供を行うとともに、市町村の策定するバイオマスタウン構想に対する指導や利活用施設の整備など、地域の主体的な取り組みに対して国の助成制度などを活用し支援してまいりたいと考えております。
 最後に、総合的な利活用対策についてでございます。
 道内各地においては、家畜ふん尿などによる堆肥やバイオガス、間伐材や製材くずを原料とした木質バイオ燃料、規格外小麦を活用したエタノール燃料など、幅広い取り組みや検討が進められておりますが、実用化に向けてはコスト面などの課題も多く存在していると承知をいたしているところでございます。
 このため、バイオマス利活用推進連絡会議におきまして、これらの課題への対応や見通しなどの検討を行い、今年度中にはマスタープランを策定するなど、総合的な利活用についての取り組みを推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)久保議員の御質問にお答えいたします。
 いわゆるゆとり教育に関しまして、まず、児童生徒の学力にかかわってでございますが、OECDなどの国際的な学力調査の結果から、児童生徒の学力が低下傾向にあることが指摘をされている中で、児童生徒に指導する内容や授業時数のあり方、教員の指導体制や指導方法、家庭における生活習慣の確立などにかかわるさまざまな意見があることは承知しておりまして、こうした点につきまして、現在、中央教育審議会でその分析・検証が進められているものと考えております。
 次に、いわゆるゆとり教育にかかわってでございますが、日本PTA全国協議会が行った保護者の意識調査におきまして、総合的な学習の時間に対し肯定的な評価がおよそ5割を占めている一方、ただいまも申し上げましたように、学力の低下傾向が指摘をされておりまして、現在、中央教育審議会において、総合的な学習の時間のあり方も含め、教育課程全般について現行の学習指導要領の見直しに向け、検討が行われております。
 道教委といたしましては、各教科等と総合的な学習の時間の関連を図ったカリキュラム開発に着手するなどいたしまして、確かな学力の育成に向けた取り組みを行ってきてございます。
 私といたしましては、変化の激しい社会を主体的・創造的に生き抜くたくましい子供たちを育てていくために、今後とも、こうした国の動向を注視しつつ、確かな学力や豊かな人間性など、生きる力をはぐくむ教育の充実に一層努めてまいります。
 次に、期限つき教員についてでございますが、道教委といたしましては、一定の期限を付したいわゆる期限つき教員を任用しておりますが、近年、少子化に伴う児童生徒の減少によりまして、小中学校の学級減や統廃合が進んできておりまして、このような状況に弾力的に対応してきておりますことから、期限つき教員が増加する傾向にあるものと考えております。
 最後に、期限つき教員の採用などについてでありますが、道教委といたしましては、次年度の教員の採用に当たりましては、退職予定者数のほか、翌年度以降の学級編制や学校の統廃合計画の状況、さらに国の定数改善計画を勘案しながら行ってきております。
 期限つき教員につきましては、小中学校の学級減や統廃合が見込まれる場合などに弾力的に対応するため、期限を限って任用してきておりますが、勤務条件につきましては正規採用の教員と同様の取り扱いとしております。
 また、道教委といたしましては、これまで、国の加配定数を活用しながら、少人数学級の編制や少人数指導等を実施しておりますので、今後の教職員定数の取り扱いにつきましては、国の定数改善や義務教育費国庫負担制度にかかわる動向などを十分見きわめて対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 久保雅司君の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって質疑並びに質問を終結いたします。
△1.予算特別委員会の設置
△1.議案の予算特別委員会付託
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 日程第1のうち、議案第1号及び第4号については、本議会に31人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
─────────────────────────────────
     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
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△1.予算特別委員の選任
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、お手元に配付の名簿のとおり指名いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、お手元に配付の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
─────────────────────────────────
     (上の委員名簿は巻末その他に掲載する)
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△1.議案の道州制問題等調査特別委員会付託
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 議案第2号及び第30号ないし第46号については道州制問題等調査特別委員会に付託することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
─────────────────────────────────
     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
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△1.議案の常任委員会付託
○(議長高橋文明君) 次に、残余の案件につきましては、お手元に配付の議案付託一覧表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
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△1.休会の決定
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 各委員会付託議案審査のため、6月23日から6月24日まで及び6月27日から6月30日まで本会議を休会することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 7月1日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後3時18分散会